内容説明
「どんなことがあっても安保改定は私の手で実現する」―この執念、この使命感があればこそ…戦前、満州を舞台に「革新官僚」として活躍、のち東条内閣の閣僚となり、戦後、A級戦犯として逮捕されるも不起訴釈放。ついに首相へと上りつめた岸信介。「日米新時代」を掲げ、反対論を制して、あくまで自己の国家観を貫くことで戦後の日本をグランドデザインした岸には、いったい何が見えていたのか。
目次
第1章 戦前の日米関係
第2章 太平洋戦争―激突する日米
第3章 占領期の日米関係
第4章 岸信介の登場と「日米新時代」
第5章 日米安保条約の全面改定―新条約の成立とその後の展開