内容説明
日中戦争勃発の年、1937年に、海外研修のため英国へ派遣された一銀行マン。彼が見た大戦直前の世界とは?印象的なのは、著者が、昭和十二年という日華事変が勃発したまさにその年に「諏訪丸」で欧州に向かい、ナチス台頭期のドイツ、イタリー、フランス、イギリスの国情に触れ、人々の反応を直接知り得たという微妙なタイミングの面白さである。
目次
出発まで
出帆
上海の半日
香港とシナ海
シンガポールの微風
インド洋
エジプトの二日―カイロとピラミッド
カイロとスエス運河
マルセーユ―パリ
パリの第一信(千恵へ)〔ほか〕
著者等紹介
金田俊郎[カネダトシロウ]
1902年神戸生まれ。神戸高商卒。三和銀行に勤務。在職中55歳で病没
竹之内明子[タケノウチアキコ]
1931年神戸生まれ。東京女子大学、大阪大学大学院を経て、梅花女子大学英米文学科に25年間勤務
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