内容説明
池上彰が、高校生を前に講義で語った、本当の姿のイスラム教徒とイスラム世界。
目次
第1講 イスラムが世界を動かす
第2講 一神教の三つの宗教
第3講 『コーラン』とは何か
第4講 ムハンマドと『ハディース』
第5講 イスラム教徒が守るべきこと
第6講 スンニ派とシーア派
第7講 イスラム原理主義と過激派
第8講 中東問題とは
第9講 エルサレムは誰のものか?
第10講 湾岸戦争と9.11
第11講 イスラム金融が世界経済を動かす
著者等紹介
池上彰[イケガミアキラ]
1950年長野県生まれ。1973年にNHKに入局。記者として災害や事件、消費者問題などを担当し、1994年から11年間は「週刊こどもニュース」のお父さん役として活躍。2005年よりフリー・ジャーナリスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マエダ
93
最近小説でもイスラムを題材にしたものが増えていて少しは知識を入れておこうと読了、高校生用かもしれないが十分でありわかりやすい。2017/07/09
パフちゃん@かのん変更
90
イスラム教というと怖いイメージがあるが、ユダヤ教、キリスト教と流れを同じくする一神教で、最後に生まれたものらしい。イスラム教徒が守るべき5つの行い①アラーを唯一絶対の神と認める②一日5回メッカに向かってお祈りする③恵まれない人に喜捨をする④一年に一か月は断食(夜明けから日の入りまで飲食禁止)⑤メッカへの巡礼。中東問題は難しいですね。エルサレムにユダヤ教の神殿跡、イスラム教徒にとっての岩のドーム、イエスが十字架にかけられた場所がここに集中している。それぞれが聖地とみなすエルサレム。分けるのは難しい。2015/11/29
takaC
54
今までぼんやりしていた知識がクリアになり、有耶無耶に受け流していたあれこれが腑に落ちた。2013/01/14
SOHSA
43
《図書館本》やはり池上氏の解説はとてもわかり易い。イスラム教、イスラム世界、中東問題はどれも複雑に絡み合っていて容易には理解できないものと思っていたが、本書を読んで大筋が理解できた。中東問題は実は中東諸国に原因があるのではなく、かつてのソ連やアメリカにその根本があったとは。とすると、アメリカのイラク攻撃の時に日本のとった行動の正当性は?という疑問も当然に浮かび上がってくる。昨今のトランプ政権の危うさも心配ではあるが、当時の息子ブッシュ政権も今以上に恐ろしかったことが今になってよくわかる。2018/04/01
たかしくん。
37
いつもの池上先生節で、今回はあまり馴染みのないイスラム世界の授業。酒も飲めない、毎日メッカに向かって礼拝、断食という不思議な習慣、等々。結局のところ、私の含めイスラムに対する関心の低さが、様々な誤解に結びついているようですね。今やビジネスを初め、イスラム世界に対する食わず嫌いは許されない時期に来ていると思います。それを感じさせてくれた良い1冊でした。2014/06/14