内容説明
宇宙と人間、生と死、神、科学、詩などをめぐる明晰な思考がそのまま表現の美に昇華するとき、何ものにもまさる強い快感が私たちを打ち震わせる。5年にわたって書き継がれた表題作に、アンチフェミニズム論、「知識人」批判等を併収した注目のエセー。
目次
哲学への開放 「知識人」批判から
1 事象そのものへ(存在の律動 論理;清冽なる詐術 詩;未知への帰還 科学;変幻と貫くもの 心理;発現する消失点 神)
2 応用編(非‐女権思想論;禅についての禅的考察)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
双海(ふたみ)
16
眠たい頭で読むと活字までぐったりしてるように見えてしまう(そんなわけないか)。寝ころんで読んでいたら首、肩がちょっと凝った。難解な内容なので頭はもっと凝った・・・!もう寝ます、おやすみ世界・・・。2016/08/29
らい
4
思うところありふと。外部•物質を対象とする信仰が、神は皮肉にも自然科学により、自然科学は意識の問題により、その対象はどんどんと「存在」に向かっている。そこまで行って初めて解釈の余地が生まれるのだろう。批判も主張もすべてこの原理に準じている。その切り口はまさしく「清冽な切断面」。金属質の冷徹さはない、肩肘張った若い勢いはあったが自らの手で切るこの情熱が、この体温がやっぱり好きだ。今後の指針が固まったような。2020/05/21
らい
4
多分この本の言葉を借りれば「わかる」ということがわかったんだと思う。積もり積もった疑問や思考が一挙に「質的飛躍」を迎えて、歓喜していた。とくに宗教の項目は、ハッと目が覚め、そこからはこれまで経験、予感していた全ての事象が一つに結びついた。ああ、幸せだ。2019/08/07
不動 明
2
池田さんのエッセイスタイルから入っていった者としては、難しかった〜! 哲学書に読み慣れていないのと学がないので後の池田姐さんの原点はこんな難しい所にあったなんて、流石だ姐さん!!2010/04/14
まみろん
1
★★★★★2018/08/30