内容説明
むかしむかし、年とった王さまが、むすめの王女さまをつれていなかの古い家へひっこしてきました。その家には草ぼうぼうのすてきな庭と、すてきな井戸がありました。そして井戸には、水の精が住んでいたのです。水の精と王女さまはとてもなかよしになりましたが、ある日…。メルヘンの国ドイツで生まれた、現代の新しいメルヘンです。小学校中学年から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
seacalf
27
国もお城もゆずって寝椅子を片手にいなかの古い家に引っ越した王さまと王女さま。穴だらけの天井だけど、星を眺めて眠れるなんて最高だ。全編にわたって登場するりんごのシュトルーデルの美味しそうなこと。のどかで満ち足りた生活の前半パートと、次々と3人のおばさんが現れて王女を翻弄する後半パート。いかにも異国風で引き込まれる楽しい挿し絵。静かな図書館で忘れ去られたように本棚に並んでいた古びた本は、いっとき現実を離れて不思議な世界にいざなってくれた。2018/09/14
Midori Matsuoka
3
私の児童文学お師匠さんに薦められた1冊。 ファンタジーの世界の中に平和へのメッセージが込められている。 王さまをやめた王さまとその娘である王女さまが新しい住まいの庭にある井戸に住む全身緑色の水の精と出会い、穏やかな日々を送る前半と、王さまが亡くなってから王女さまの元にやってきた王さまの3人の姉上との波乱の日々が描かれた後半。 おばさまたちが王女さまに押しつけるのは世間一般の「常識」といわれるもので、水の精の存在は「非常識」なのかもしれない。自分の大切なものは何かを求めていくと自ずと答えは見えてくる。2019/04/03
cecilia
1
いい話だなぁ2011/10/10
muhen
1
途中ほろっとくる。また読みたい
つきと
1
王さまが可愛く、ほのぼのとした雰囲気。それが後半になり一変していくのには悲しくなる。知識が有害になる時もある。その知識を飲み込み乗り越えていく事が大事。2009/09/22
