福武文庫<br> 猫は跳ぶ―イギリス怪奇傑作集

福武文庫
猫は跳ぶ―イギリス怪奇傑作集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 238p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784828831503
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

「ほとんどなにも信じない代わりに偏見もない」と自負するハロルド・ライト一家は、陰惨な殺人事件があったため誰も買い手のつかない豪邸を格安の条件で手に入れるが…。(「猫は跳ぶ」)コナン・ドイル,H・G・ウエルズ、コンラッドら9人の作家が腕によりをかけてお届けする、とっておきのコワーイ話のオンパレード。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ワッピー

34
英国怪奇アンソロジー。過去を覗く悪夢「革の漏斗」(ドイル)、降って湧いた相続話「故エルヴィシャム氏の物語」(ウェルズ)、姉妹の確執「ある古衣の物語」(ジェイムズ)、事故物件のハウスパーティ「猫は跳ぶ」(ボウエン)、勇敢な水夫の死「二人の魔女の宿」(コンラッド)、老婦人の世話係「マダム・クロウルの幽霊」(レ・ファニュ)、古家に潜むもの「蠅」(ベルコー)、月と狂気「月に撃たれて」(バーナード・ケイベス)収録。名作揃いながら、「猫は~」の不可解な恐怖、「蠅」のおぞましさ、科学と宗教の融合「月に~」が特に印象的。2022/11/21

Kouro-hou

34
英国人作家の怪奇アンソロジー(帰化含む)。浪漫よりホラー色が強い編成。旺文社文庫『夜光死体』の再編集版で 3篇out 2篇in され、表題作は新規に編入されている。古典寄りだがモダンへの過渡期的作品もあり、編者はその辺の流れを見せたかったようです。こんなのも書いてたのかコンラッドな怪奇冒険譚「二人の魔女の宿」はファンには嫌われてるそうですが男泣き要素もあって楽しい。平井呈一訳より奥さんがヤバく感じる「マダム・クロウルの幽霊」、亡霊より亡霊に怯える人の方がヤバい「ある古衣の物語」、「猫は跳ぶ」がお気に入り。2019/04/14

藤月はな(灯れ松明の火)

27
ドイル、ボーエン、ウェルズ共に既読。女性の押し殺した僻みや優越感による不安さとその逆転に待っていた、とてつもなく、不可解で恐ろしい二文で〆る「ある古衣の物語」とラストで困惑したのちに物悲しい怖さが残る「二人の魔女」、惑乱した男の言い分と事実が掏り合わさっていたことに戦慄する「蠅」が怖かったです。2013/04/04

ぶうたん

10
旺文社文庫の「夜光死体」の再刊だけど、作品には異動あり。巨匠の著名作と著者詳細不明のマイナー作が混在して面白い。本書ではボウエンの表題作が一番怖かった。煽情的なベルコー「蝿」と言う作品も印象に残るが、他に邦訳は無いようでどこから拾ってきたのか謎である。巻末のSFっぽさもあるケイプスは今世紀になって怪談集が邦訳されましたね。怪奇小説だけでは無いが、ボウエンはもう少し読んでみたいと思わせるものだった。2023/08/12

王天上

10
十年くらい前に購入以来積読していたものをやっと読了。「夜光死体」という旺文社文庫の改訂版らしいが、夜光死体という作品は収録されていなかった。うーん、そっちも欲しくなるじゃないか。。。2016/09/02

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