内容説明
大江健三郎、三島由紀夫、村上春樹らの読解を通して、〈終焉〉の意味と無意味を明視し、90年代を啓示する。
目次
第1部 固有名をめぐって(1970年=昭和45年―近代日本の言説空間;大江健三郎のアレゴリー―『万延元年のフットボール』;村上春樹の「風景」―『1973年のピンボール』)
第2部 終焉をめぐって(同一性の円環―大江健三郎と三島由紀夫;歴史の終焉について;死語をめぐって;歴史と他者―武田泰淳;小説という闘争―中上健次;死者の眼―森敦;漠たる哀愁―阿部昭;近代超克について―広松渉)