内容説明
30年以上にわたり子どもに絵を描かせて心理を探る仕事を続けてきた著者は、80年代中頃から子どもの描く絵が変わってきたことに危惧を覚えていた。妙に物分かりがよく、物静かな子どもたち。20数年後の彼らの姿が、ひきこもりの若者たちとぴたりと重なった。今やひきこもりの数は100万人以上、平均年齢も30歳を超えた。まさにひきこもりの生産工場となってしまった日本社会。その再生産を止める方法はある。ひきこもりをつくらないためにはどうすればいいのか。どうすればひきこもり生活から抜け出せるのか。その解決方法を提示した。
目次
序章 「ひきこもり」の種は幼児期に蒔かれる(生きづらさを抱える若者たちとの出会い;ワルテッグ・テストとの出合い ほか)
第1章 子どもの絵から読み取る深層心理(七〇年代・描きまくる快感を味わう子どもたち;八〇年代・子どもの世界にも性のボーダーレスが忍び寄る ほか)
第2章 元ひきこもりの若者たちの証言(ひきこもりを支援する「ニュースタート」;和泉達生さん(三九歳)のケース ほか)
第3章 謎多き「ひきこもり」の正体と、「ひきこもり」をつくらないための予防策(自分そのものが空っぽである;「核になる自分」の基礎は六歳前後に形づくられる ほか)
著者等紹介
森本邦子[モリモトクニコ]
1935年京都府生まれ。ミネルヴァ心理研究所所長。心理カウンセラー。「幼稚園110番」主宰。京都女子大学文学部国文学科卒業。10年間、公立小学校の教師を勤める。退職後、心理学を学び、子どもの心理テストと親子のカウンセリングの仕事に就く。1985年よりボランティアで「幼稚園110番」を開設。電話相談を始める。本職のかたわら、自宅を開放した「家庭文庫」を20年余り開いていた。1男1女の母であり、2人のおばあちゃんでもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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