• ポイントキャンペーン

角川SSC新書
脱ひきこもり―幼児期に種を蒔かないために

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 188p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784827550696
  • NDC分類 367.6
  • Cコード C0295

内容説明

30年以上にわたり子どもに絵を描かせて心理を探る仕事を続けてきた著者は、80年代中頃から子どもの描く絵が変わってきたことに危惧を覚えていた。妙に物分かりがよく、物静かな子どもたち。20数年後の彼らの姿が、ひきこもりの若者たちとぴたりと重なった。今やひきこもりの数は100万人以上、平均年齢も30歳を超えた。まさにひきこもりの生産工場となってしまった日本社会。その再生産を止める方法はある。ひきこもりをつくらないためにはどうすればいいのか。どうすればひきこもり生活から抜け出せるのか。その解決方法を提示した。

目次

序章 「ひきこもり」の種は幼児期に蒔かれる(生きづらさを抱える若者たちとの出会い;ワルテッグ・テストとの出合い ほか)
第1章 子どもの絵から読み取る深層心理(七〇年代・描きまくる快感を味わう子どもたち;八〇年代・子どもの世界にも性のボーダーレスが忍び寄る ほか)
第2章 元ひきこもりの若者たちの証言(ひきこもりを支援する「ニュースタート」;和泉達生さん(三九歳)のケース ほか)
第3章 謎多き「ひきこもり」の正体と、「ひきこもり」をつくらないための予防策(自分そのものが空っぽである;「核になる自分」の基礎は六歳前後に形づくられる ほか)

著者等紹介

森本邦子[モリモトクニコ]
1935年京都府生まれ。ミネルヴァ心理研究所所長。心理カウンセラー。「幼稚園110番」主宰。京都女子大学文学部国文学科卒業。10年間、公立小学校の教師を勤める。退職後、心理学を学び、子どもの心理テストと親子のカウンセリングの仕事に就く。1985年よりボランティアで「幼稚園110番」を開設。電話相談を始める。本職のかたわら、自宅を開放した「家庭文庫」を20年余り開いていた。1男1女の母であり、2人のおばあちゃんでもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こぴおこそん

4
良書。ひきこもり当事者やその親に限らず、何か生きづらさを感じている人と親全員!(笑)読んでみてほしい。 うちの母は仕事も家事も人付き合いも上手くこなして自然と触れ合う機会もちゃんと与えてくれて、早いうちから勉強させて、夫婦関係も良好。どこから見てもいい母親なんだけど、愛が無かったらできることじゃないのは今ならわかるけど、愛情表現が下手なのか、自分はずっと愛に飢えてた。 ひきこもりの種を蒔かないために親は愛情表現、色んな経験をさせる、自分の人生を楽しむ、さらけ出す、沢山話しかける、が大事なのかな。2019/09/27

mari

4
30年以上にわたり子供に絵を描かせて心理を探るカウンセラーである著者の視点は興味深い。ひきこもりの人達の共通点、特に成長歴の共通項13点は知っておいた方が良いと思う。読んでよかった。2011/01/10

ひろけん

3
非常にためになりました。特に前半、園児の描いた絵の年代ごとの移り変わりは、素人でもその異様さ(子どもらしさの喪失)がわかり、早期教育の功罪について考えさせられます。それは既に問題行動が見て取れる子に限らず、早期教育が上手くいっている(ように見える)子でも、健全とは言えない事態が進行しているということ。影響の度合いはそれぞれとしても、基本的には与えられた課題をこなし、それを評価してもらって満足する(自尊感情を高める)受動的態度の伸長。早期教育の成功例も紹介されてはいますが、いかがなものかと思います。2015/04/28

29世紀

3
☆4☆引きこもりの9割は男性、子ども時代に問題のある絵を描く子も9割が男子、そのなれの果てでは?という始まり。存在意義を認める愛の重要性を説いている。【ワルテッグ・テスト・自分の人生を生きていない・本当の遊びは自分で決める・文化と自然に触れさせる・母親の「負けたくない子育て」の意識を吸い込む】2010/01/30

m

3
ワルテッグテストという、絵で判断するテストがあるようです。戦地の子どもは戦争の絵を書くよな~そういえば、と、思い出した。人が表現するものには何かしらの糸口があるということを改めて思い知らせてくれる。あと、自分がひきこもりって自覚の無い人も多そうだなぁと読んでいて思った。自覚できてないからひきこもりなのか・・ひきこもることも表現なのか・・・ちょっと混乱中。2013/06/26

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/327616
  • ご注意事項