目次
第1編 日本古代の牧制度(内廐寮と勅旨牧の成立について;古代日本と唐の牧制度)
第2編 日本古代の焼印制度(駒牽の貢上数と焼印に関する一考察―『新撰年中行事』の記載を中心に;古代日本と唐の焼印制度)
第3編 日本古代の儀式と馬牛(四月駒牽の基礎的考察;八月駒牽について;古代日本の牛乳・乳製品の利用と貢進体制について)
第4編 日本古代の馬政官司(兵馬司の基礎的考察;馬寮御監に関する覚え書;平安前期の左右馬寮に関する一考察)
著者等紹介
佐藤健太郎[サトウケンタロウ]
1978年広島県生まれ。2000年関西大学文学部史学地理学科卒業。2002年関西大学大学院文学研究科史学専攻博士課程前期課程修了。2007年関西大学大学院文学研究科史学専攻博士課程後期課程修了、博士(文学)。現在、関西大学文学部非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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terve
31
はっきり言ってかなりマニアックな本です。とはいえ、古代国家において、馬は輸送・軍事において重要な役割を果たしており、牧やそれを司る馬政官司の研究は欠かせないものであろうと思います。内容は多彩なものであり、牧制度が唐をモデルとしながらも、日本の実態に即した形で営まれたこと。兵馬司の考察。そして何より乳製品に至るまで対象としていることには驚きました。佐藤先生は、出土木簡を分析し、醍醐は存在しないが酪は存在すると結論づけています。今後も出土木簡が増えることで、色々と分かるのでしょう。楽しみです。2020/04/10