出版社内容情報
「発達障害」とは病気なのか障害なのか? 曖昧なまま広がり続ける発達障害を理解し、支援や治療へ向かうための定番入門書。「発達障害」とは病気なのか障害なのか? それは治療が必要なのか?
「発達障害」とされる人びとが子どもから大人まで急激に増加している。それは、対人関係能力やコミュニケーション能力にわずかでも難点がある人びとから、「自閉スペクトラム症」や「アスペルガー症候群」を「発見」していく過程であった。
「発達障害を有する人たちへの支援というものがあるとするなら、何をさておいても、理解を前提とした上で、彼らが生きやすい環境を整えることに尽きます。(あとがきより)」
曖昧なまま広がり続ける発達障害を理解し、支援や治療へ向かうためのロングセラー入門書、増補改訂版。
はしがき
第一部 やさしい発達障害論
1 発達障害という言葉/2 知的障害の概念が不要だった時代/3 知的障害への 「まなざし」/4 知的障害の精神医学―?/5 知的障害の精神医学―?/6 コミュニティケアの利用/7 自閉症概念のはじまり/8 自閉スペクトラム症/9 自閉スペクトラム症の四つの社会的関係/10 自閉スペクトラム症の原因/11 自閉スペクトラム症へのサポート―?/12 自閉スペクトラム症へのサポート―?/13 自閉スペクトラム症の青年期・成人期/14 自閉スペクトラム症と映画/15 多動への 「まなざし」/16 学習障害―?/17 学習障害―?/18 特異的発達障害―?/19 特異的発達障害―?/20 注意欠如多動症の診断/21 注意欠如多動症は増えているのか/22 多動に薬物は必要か/23 多動への対処/24 多動と学校/25 大人の発達障害/26 発達障害者支援法/27 特別支援教育
第二部 特別支援教育と学校
はじめに/「軽度発達障害」―1/「軽度発達障害」―2/特別支援教育の対象―1/特別支援教育の対象―2/日本での流れ―1/日本での流れ―2/自閉スペクトラム症のサポート/注意欠如多動症のサポート/学習障害のサポート/再び発達障害者支援法について/専門家とは何か/学校をどう選ぶか/発達は大事なものを捨てていく過程/さいごに
第三部 発達障害と少年事件の神話
発達障害に関する誤解とスティグマ/「発達障害が事件を引き起こす」 という誤解/「軽度の障害は取調べや裁判に影響がない」 という誤解/「重大事件には厳罰が有効」 という誤解/おわりに
第四部 自閉スペクトラム症の周辺
1 [エッセイ]自閉症論の原点・再論
1.映画/2.文化多様性/3.隠喩/4.脳仮説/5.社会脳/6.感覚説/7.再び文化多様性について/8.連続体/9.支援
2 発達障害の「増加」をどう考えるか──医療現場から
はじめに──発達障害の「増加」とは何か/アスベルガー症候群と「高機能」自閉症概念の社会への侵入/知的障害に埋もれていた自閉スペクトラム症の「再発見」/文化多様性/まとめ
3 [インタビュー]愛着障害の子どもを支えていくために
愛着障害とは何か/ゆとりある子育てのために/子どもに寄り添う励ましの声を
資料篇
資料1 発達障害者支援法/資料2 特別支援教育の推進について(通知)(文部科学省初等中等教育局長)
あとがき
高岡健[タカオカケン]
著・文・その他
内容説明
「発達障害」といわれる人びとのためのロングセラー。「発達障害」とは病気なのか障害なのか?それは治療が必要なのか?曖昧なまま広がり続ける発達障害を理解し、支援や治療へ向かうための定番入門書。
目次
第1部 やさしい発達障害論(発達障害という言葉;知的障害の概念が不要だった時代 ほか)
第2部 特別支援教育と学校(「軽度発達障害」;特別支援教育の対象 ほか)
第3部 発達障害と少年事件の神話(発達障害に関する誤解とスティグマ;「発達障害が事件を引き起こす」という誤解 ほか)
第4部 自閉スペクトラム症の周辺(エッセイ・自閉症論の原点・再論;発達障害の「増加」をどう考えるか―医療現場から ほか)
資料篇(発達障害者支援法;特別支援教育の推進について(通知)(文部科学省初等中等教育局長))
著者等紹介
高岡健[タカオカケン]
1953年生まれ。精神科医。岐阜大学医学部卒。岐阜赤十字病院精神科部長などを経て、現在、岐阜県立希望が丘こども医療福祉センター。日本児童青年精神医学会理事。雑誌「精神医療」(編集=「精神医療」編集委員会、発行批評社)編集委員をつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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