内容説明
自閉症研究に心血を注いだ小澤勲が独自に切り開いた実践的自閉症論の講演記録「自閉症論批判」と、「わが国における自閉症研究史」を収録し、児童青年精神医学の臨床医・高岡健と児童文化研究者・村瀬学によるユニークな解説を付して、「自閉症とは何か」の本質に迫る。
目次
自閉症論批判(今、なぜ自閉症を問題にするのか;自閉症論の変遷―分裂病説から脳障害説へ;現代自閉症論をめぐる諸問題―脳障害説=言語・認知障害説の批判的検討;自閉症とはそもそも何なのか;質疑・討論;「自閉症論批判」解題 自閉症概念の成立と消滅)
わが国における自閉症研究史(1960年代の自閉症論;1970年代以降の自閉症論;処遇と「責任」の所在;自閉とカテゴリーとしての自閉症;「わが国における自閉症研究史」解題 こだわりのスペクトラム、「こだわりの美学」へ―小澤勲の「自閉症研究史」から見えてくるもの)