出版社内容情報
労働省の労災認定基準の一部が緩和されたものの、企業で自殺が発生した場合に、労働条件や労働管理上の問題として反省されることはほとんどなく、企業は個人の個人の責任にするのが実状である。長引く不況社会という厳しい現実の中で働くサラリーマンのメンタルヘルスについて、佐高信氏インタビュー他、様々な角度から論じる。
[座談会・サラリーマンのメンタルヘルス]内田江里+墨岡孝+望月清隆+浅野弘毅〈司会〉/佐高信氏インタビュー(阿保順子+藤澤敏雄〈聞き手〉)
[巻頭言]平成不況と働く人びとのメンタルヘルス(浅野弘毅)
サラリーマンのストレス(墨岡孝)/バブル経済の崩壊と日本人の憂鬱~不況下のメンタルヘルス(原敬造)/仕事人間のうつ病について~「金」という観点からの一元的考察(芝伸太郎)/過労自殺と労災認定(望月清隆)/精神障害・自殺と過労(西畠正)/中高年の自殺と経済不況(武田俊平)/「平成」不況の性格と意義(高橋道郎)
[コラム]遅れてきた精神科医(中野和広)/親切の押しつけ・いらぬお節介(春田有二)/失業記念日(岡部素子)
[連載][「誤審」および「誤診」の構造~都立松沢病院D-40棟事件について3]藤澤敏雄/[老いのたわごと10](浜田晋)/[往診・奔西走記8]~終わりなき“春闘”(和迩秀浩)/[書評]吉岡充+田中とも江編著『縛らない看護』河野節子
[追悼・島成郎氏]沖縄と島成郎先生(高石利博)/島成郎先生への感謝(宮里恵美子)/島成郎さんをおくる(藤澤敏雄)