食卓にあがった放射能

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  • サイズ A5判/ページ数 159p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784822811310
  • NDC分類 498.54
  • Cコード C0036

内容説明

原子力時代の末期症状による大事故の危険性と、放射性廃棄物がたれ流しになっていくことに対する危惧の念。原発事故による食品汚染問題に備える。

目次

1 食品の放射能汚染とは
2 チェルノブイリの放射能―その教訓
3 食卓にあがった放射能
4 輸入食品と放射能汚染
5 日本で原発事故が起こったら
6 放射能にどう備えるか

著者等紹介

高木仁三郎[タカギジンザブロウ]
1938年群馬県生まれ。1961年東京大学理学部化学科卒。日本原子力事業NAIG総合研究所、東京大学原子核研究所助手、東京都立大学理学部助教授、マックス・プランク研究所研究員等を経て、1975年原子力資料情報室設立に参加。1987年原子力資料情報室代表(98年まで)。1998年高木学校設立を呼びかけ、校長に。2000年10月8日逝去。専攻は原子核化学(理学博士)。多田謡子反権力人権賞、イーハトーブ賞、長崎被爆者手帳友の会平和賞、ライト・ライブリフッド賞、田尻賞受賞

渡辺美紀子[ワタナベミキコ]
1987年原子力資料情報室スタッフとなる。おもに食品汚染、労働者被曝問題を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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金平糖

9
「放射線被ばく」(近藤誠)と共に読む。放射線検査や自然放射能など『避けられる被爆は可能な限り避ける』や原発関連の人々の圧力という共通性あり。原発大国の日本が、チェルノブイリを対岸の火事と何も学んでこなかったことが悔やまれる。1990年に出版された物の再版だが、日本の原発事故のシュミレーションは、まさに福一の現実。平均的な食生活の事故一年後の内部被曝量は年間線量の限度の6倍以上と試算。大飯にも触れられていて再稼動容認派に突きつけたい怒りに駆られる。原発に舵切りせず多様な選択肢を選んでいれば…(T_T)2012/07/11

更紗蝦

5
チェルノブイリの原発事故による汚染がどんなものだったのか、よく分かる本。汚染の数値だけでなく、当時、世界の各国がどんな対策を取ったのかも書かれています。こういったデータがあるにも関わらず、全く活かされてこなかったのは、「過去から学んだら“原発推進”という選択肢など存在しない」ということを原発推進勢力は分かっていたからです。原発は「過去から学ぶことを拒否しなければ推進できない技術」だということです。このような技術に未来があるとはとても思えません。2012/10/20

かしぱん

4
参考文献として読んでいたが、福島原発のこともタイムリーにあったのですべて読了。最初に放射能に関しての基礎的なことが書かれていて、これを読んだ後は原発のニュースもふむふむと理解できるようになった。放射能は目に見えないものなので甘く見ている人が多いと思うが(自分もそうだが)、日本という超原発過密国に住んでるいじょう、万一に備えて正しい知識をもっていることに損はないと思う。2011/08/27

Miyu

3
チェルノブイリ事故後の食品汚染について書かれた本ですが、原発事故が起こった後の食品汚染について非常に分かりやすく書かれています。『もし日本で原発事故が起こったら』というシミュレーションが書かれている章もあり、今回の事故とほぼ同じ流れだったのも、読んでいて恐ろしくなりました。より知識を深め、危機感を保ち続けるためにも、時々読み返したい本です。

Zendo

3
内部被曝を避ける知恵を得たくて読み出したが、事の大きさに改めて気付かされた。原発事故が日本で起きたらというシナリオがあったが、係数の精緻さはともかく(本書でも「敢て行っている」ことなので)、電力会社や政府の情報開示問題、食料を通じた内部被曝など、予見された通りになっている。核実験、チェルノブイリ、そして福島。人類にとって原子力は必要なのか?放射能汚染の代償は余りにも大きすぎる。被曝を避ける為の努力は多少報われるかもしれないが、結局はどうしようもないのだと理解出来た。2011/07/01

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