外国人研修生殺人事件

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  • サイズ A5判/ページ数 207p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784822807382
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C0036

内容説明

千葉県木更津市の養豚場で発生した殺人事件に、この国の荒廃と病理が凝縮されていた。とめどなくグローバル化していく日本経済は、“国際貢献”の美名を掲げて新しい奴隷制度の構築さえ求めるに至って、そのニーズに応じるビジネスが続々と誕生し始めた。見えない鎖に繋がれた「外国人研修生」という名の奴隷たち。深層海流を追って、安田浩一は中国・黒龍江省はチチハルの町に飛んだ―。

目次

第1章 外国人研修生殺人事件(「だから…死にたいです」;日本への期待;「パート感覚で雇うだけでいい」;発端;事件 ほか)
第2章 外国人研修制度の闇(労働界の大物;日中友好;国際研修協力機構(JITCO)
性暴力
岐阜の縫製業界 ほか)

著者等紹介

安田浩一[ヤスダコウイチ]
ジャーナリスト。1964年静岡県生まれ。月刊誌、週刊誌記者を経て2001年よりフリーランスとして活動。主に事件、労働問題の分野を取材。「労働情報」編集委員も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

94
日本で働く外国人研修生の問題を扱った作品である。研修という名の低賃金労働の実態が 暴かれていく。日本各地に点在する不法な 労働実態は 21世紀の日本の実情なのである。 ここで描かれている現実は、氷山の一角なのかもしれない、ひどく過酷な実態を取材した作品だった。2022/10/25

tellme0112

9
ああ、分かってなかった。研修生→後に実習生なのか。見習い(研修生)のうちは、労働者扱いされないってこういうことか。最悪の資本主義もここまでいったら産業に未来がない。当時から活動されてる労働組合やNPOの人、尊敬する。2018/10/24

ジャスミン

0
文庫化、映像化したら売れるんじゃないだろうか? 人身売買大国ニッポンという言葉が浮かぶ。2013/05/03

rinichiro

0
第1章が2006年8月に千葉で起きた殺人事件について。第2章が事件の背景にあった、外国人研修制度の問題点について。この種の話を熱く語られると引いてしまう私でも、あまり抵抗を感じずに読めた。あともう一押し欲しいところで終わってしまっている箇所もあったけれど、よくもまあここまでと感心するほど、細かなところまで調べて書かれている。ちなみにこの本の出版後の裁判で、加害者の元研修生は、殺人と殺人未遂で有罪、懲役17年の判決を受けている。控訴審の情報は検索しても出てこない。2009/07/29

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