内容説明
電話発明者をベルとする従来の電話特許史をくつがえす、新たに公開されたベルの「研究ノート」。ノートの解読、特許裁判での証言の詳細な解析と推理で電話特許の謎に挑むノンフィクションミステリー。ワシントン・ポスト紙批評家選定本(2008年)。
目次
伝言ゲーム
突然の飛躍
やっかいな問題
ベルの生い立ち
五里霧中
策士の加担
評判の良い剽窃者
密かな思い
抵触
先立つ発明者たち
電話を盗む
よからぬつながり
一本の糸でつながった名声
延期された発表
チームプレー
討論への招待
著者等紹介
シュルマン,セス[シュルマン,セス][Shulman,Seth]
サイエンス・ライター。ハーヴァード大学卒業。The Atlantic、Discover、Nature、Parade、Rolling Stoneなどに記事が掲載されている
吉田三知世[ヨシダミチヨ]
京都市生まれ。京都大学理学部物理系卒業。英日・日英の翻訳業に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぼっこれあんにゃ
6
☆これすごく面白いです。今年一番のおすすめかも。著者の書き方がうまい。一つ一つの証拠、文献から、事の真相に迫っていく様子は、まるでよくできたミステリーを読んでいるようです。科学や技術についていろいろ知ることのできる教養書としてもすごく価値がある。電話の発明にかかわる人々の物語をほんとに上手にそして軽蔑や罵倒もなく、描ききっているところが最高です。世界中の人が常識の崩れ去る瞬間を味わえる良本。2010/12/23
ぼっこれあんにゃ
3
☆☆ベルの晩年は、自ら発明した電話から距離を取ろうとしているように感じる。これこそが疑惑の答えであり、決してベルが望んだ未来ではないように感じる。2020/05/23
ナツ
3
これが事実っぽいが、あまり話題になってないのは何故なのか?ベルに特許を横取りされたグレイさんが気の毒すぎる…。2019/06/08
おおきなかぶ
2
後半は少し退屈になりましたが、過去を丁寧に振り返る、吟味する意味がある事を強く感じられました。2018/06/24
takao
1
ベルの発明は剽窃だった。2021/03/17