経営学者の読み方 あなたの会社が理不尽な理由

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経営学者の読み方 あなたの会社が理不尽な理由

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  • サイズ A5判/ページ数 469p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784822279462
  • NDC分類 335.1
  • Cコード C0030

出版社内容情報

16本の「論文」と12冊の「本」を
ビジネススクール教授と読んで「気づく力」を鍛える16本の「論文」と12冊の「本」を
ビジネススクール教授と読んで「気づく力」を鍛える

「うちの会社の会議では、何億円もの失敗や投資より、お茶菓子代やタクシー代の議論に時間をかけるのはなぜだろう?」
「うちの上司は部下に言うことと自分でやっていることが全然違う。なんて理不尽な会社なんだ」――。
経済合理性を追及するはずの会社で、このような理不尽なことが起きるのはなぜでしょうか?
この疑問に、ビジネス書から小説まで幅広いジャンルの書籍と、経営学の必読論文を取り上げ、経営学者の視点で分かりやすくこたえていくのが本書です。
本書では、誰もが手に取ったことのある本や、MBAの学生なら誰もが読む論文を取り上げていますが、単なる読書案内や論文解説ではありません。
例えば小説を経営学者の視点で読み、現実の経営課題に役立つヒントを探っていきます。
本書で著者が指摘するのは、経営課題を前に、何か「よさそうな答え」を求めようとする発想が、かえって組織の停滞を招いているということです。
「MBAは役に立つのか?」「経営学は実際の経営に本当に役立つのか?」という問いかけにも、こういった「答え」を求める発想が根底にあると言います。
企業をはじめとした組織が先へ進み、成長し続けるためには、「答え」より先に、現実の課題をきちんと認識することが重要で、
言い換えれば「へんだぞ」に気づく「視点」を持つことがイノベーションの根源だと、筆者は強調します。
経営学の視点で本を読み、目の前にある仕事の課題を見つめ直す訓練をすることで、これまで見えなかった経営の「気づき」が得られます。
本書は、組織のリーダーはじめ、ビジネスパーソン全般にとって、課題解決のために必要な「気づく力」を鍛えるための必読書です。

まえがき

◆第1部 書籍篇
【第1章】 なぜわが社は「何億円もの失敗」より「タクシー代」にうるさいのか? ?『パーキンソンの法則』C.N.パーキンソン著
【第2章】 攻撃は最大の防御 ?『Yコンビネーター』ランダル・ストロス著
【第3章】 「満足度調査で5点満点中4・5点」ではイマイチな理由 ?『データはウソをつく』谷岡一郎著
【第4章】 人材教育における「教」と「育」の本質的違い ?『ものづくり道』『石橋を叩けば渡れない』西堀榮三郎著
【第5章】 部下を「指導」してつぶしていないか? ?『心理療法序説』『カウンセリングを語る』河合隼雄著
【第6章】 40年前に語られた日本のグローバル化の課題 ?『適応の条件』中根千枝著
【第7章】 リーダーシップは自分の中にしかない ?『リーダーは自然体』増田弥生/金井壽宏共著
【第8章】 「自分で気づく」から自分を変えられる ?『負けかたの極意』『そなえ』野村克也著

◆第2部 論文篇
【第1章】 あなたの会社が理不尽な理由 ?組織の不合理さを説明する「制度派理論」
【第2章】 「正しい」からではなく「interesting」だから心に残る ?大学教授必読の論文「That's Interesting!」
【第3章】 「戦略バカ」で日本に負けた欧米企業 ?MBAの古典的論文「ストラテジック・インテント」
【第4章】 「ワクワクするビジョン」のパラドックス ?経営とはジレンマへの挑戦
【第5章】 意思決定のスピードを決める意外な要因 ?シリコンバレー企業の勝因と敗因
【第6章】 「分析」で人間組織は動かない ?ポーター理論への痛烈なアンチテーゼ
【第7章】 「知識」がないから失敗するのではない ?失敗から学ぶための質問は「Why」ではなく「How」
【第8章】 50年前のアメリカ企業の失敗の轍をより深く踏む日本企業 ?「グローバル・マインドセット」とは何か
【第9章】 いまどき5年計画をつくっているのは旧ソ連くらい? ?不確実性に対する「リーン・スタートアップ」という考え方
【第10章】 そもそも「取締役」ってなんだろう? ?コーポレートガバナンスの本質を考える
【第11章】 なぜ愛は急に失われるのか? ?本来ポジティブなのにネガティブにひかれる人間の性
【第12章】 インドで考えた組織的コミュニケーション ?国際化、IT化が迫る原点の再考

まとめにかえて
この本を読んで「行進したい気持ち」になりましたか?
『風の果て』藤沢周平著

清水 勝彦[シミズ カツヒコ]

内容説明

なぜ、わが社は「何億円もの失敗」より「タクシー代」にうるさいのか?16本の「論文」と12冊の「本」をビジネススクール教授と読んで「気づく力」を鍛える。

目次

第1部 書籍篇(なぜわが社は「何億円もの失敗」より「タクシー代」にうるさいのか?;攻撃は最大の防御;「満足度調査で5点満点中4・5点」ではイマイチな理由;人材教育における「教」と「育」の本質的違い;部下を「指導」してつぶしていないか?;40年前に語られた日本のグローバル化の課題;リーダーシップは自分の中にしかない;「自分で気づく」から自分を変えられる)
第2部 論文篇(あなたの会社が理不尽な理由―組織の不合理さを説明する「制度派理論」;「正しい」からではなく「interesting」だから心に残る―大学教授必読の論文「That’s Interesting!」;「戦略バカ」で日本に負けた欧米企業―MBAの古典的論文「ストラテジック・インテント」;「ワクワクするビジョン」のパラドックス―経営とはジレンマへの挑戦;意思決定のスピードを決める意外な要因―シリコンバレー企業の勝因と敗因;「分析」で人間組織は動かない―ポーター理論への痛烈なアンチテーゼ;「知識」がないから失敗するのではない―失敗から学ぶための質問は「Why」ではなく「How」;50年前のアメリカ企業の失敗の轍をより深く踏む日本企業―「グローバル・マインドセット」とは何か;いまどき5年計画をつくっているのは旧ソ連くらい?―不確実性に対する「リーン・スタートアップ」という考え方;そもそも「取締役」ってなんだろう?―コーポレートガバナンスの本質を考える;なぜ愛は急に失われるのか?―本来ポジティブなのにネガティブにひかれる人間の性;インドで考えた組織的コミュニケーション―国際化、IT化が迫る原点の再考)

著者等紹介

清水勝彦[シミズカツヒコ]
慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授。東京大学法学部卒業。ダートマス大学エイモス・タックスクール経営学修士(MBA)、テキサスA&M大学経営学博士(Ph.D.)。戦略系コンサルティング会社のコーポレイトディレクションで10年間の戦略コンサルティング経験のあと、研究者に。専門分野は、経営戦略立案・実行とそれに伴う意思決定、M&A、戦略評価と組織学習。テキサス大学サンアントニオ校准教授(2000~2010年、テニュア取得)を経て、2010年4月から現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コージー

44
★★★☆☆経営における「目的や課題をとらえる視点」を、12冊の書籍と16の論文をもとに考察する。「論文篇」は難易度が高いが、「書籍篇」はライトで読みやすい。第3章『満足度調査で5点満点中4.5点はイマイチな理由』など、経営者でなくとも、知的好奇心を刺激されるテーマが目白おしである。【印象的な言葉】①議題の1案件の審議に要する時間は、その案件にかかわる金額に反比例する。②10年の経験とは「たいしたことない1年の経験を10回繰り返しただけ」であるかもしれない。③一流選手とは、修正能力に優れた選手である 。2018/03/18

ばんだねいっぺい

26
 分厚い割には、サラサラと読みやすくて、感心するような話題が豊富で、説明が分かりやすいけれど、その分、すぐに忘却の彼方への気もした。キケロではなく、デモステネスでありたいので、お勉強をします。2016/11/30

またおやぢ

14
書籍や論文から得た著者の“気づき”の伝言ゲーム。気づきや学びを著者自らの言葉で語っていることと、読んだり目にしたことの無い人々の考えに触れるできる機会としては有益な一冊。2017/04/08

イノベーター

11
どんな本を読めば良いか教えてくれる2016/08/21

りょう

8
著者の選んだ本+経営学の論文から得られる知見を解説した本。なかでも興味深かったのは、ストラテジック・インテント(野心的なゴール、みたいなもの)の重要性を説いた『「戦略バカ」で日本に負けた欧米企業』、この議論は今の日本企業と新興国企業との関係と似ていて興味深い。ほかには過去の話とは思えない『40年前に語られた日本のグローバル化の課題』、タイトルで笑った『いまどき5年計画をつくっているのは旧ソ連くらい?』リーンスタートアップの話ですね。すこしボリュームはあけれど面白いので苦にはならなかった(重いけど)2016/07/25

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