内容説明
70年代後半からバブル期を象徴する50の建築を、サブカル的ウンチクと“妄想的イラスト”で味わい尽くす。
目次
1 模索期―1975‐1982(懐霄館(親和銀行本店第3次増改築コンピュータ棟)
別子銅山記念館
今帰仁村中央公民館 ほか)
2 隆盛期―1983‐1989(つくばセンタービル;直島町役場;伊豆の長八美術館 ほか)
3 爛熟期―1990‐1995(青山製図専門学校1号館;ジュールA;東京都庁舎 ほか)
対談 隈研吾氏×磯達雄氏「社会との格闘が生んだ緊張感。これほど面白い時代はない」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かっぱ
30
【図書館】モダニズム建築については、保存のための運動があったりして、社会的にもある程度、建築的価値が認識されているのだけれども、ここに掲載されているようなその後のポストモダン建築は、その建物の奇抜さから、市民の間からは取り壊し反対の声があがることはなく、建築としての寿命はさらに短いのではないかと思われる。昨日、この本に載っている高松伸の「織陣」の近くを通ったのだけれど、それらしき建物は既になく、別の建物に変わっていた。築20~30年で消えていることになる。本物が見たければいまのうちに見ておく必要がある。2014/10/25
出世八五郎
24
1975~1995に竣工した建築物の写真とイラストを掲載。↓にそれを半数以上メモしたので、画像検索すると出るはず。/懐霄館、千葉県立美術館、今帰仁村中央公民館、角館町伝承館、金沢市立図書館、渋谷区立松濤美術館、名護市庁舎、釧路フィッシャーマンズワーフ、弟子屈町屈斜路コタンアイヌ民俗資料館、直島町役場、球泉洞森林館、世田谷美術館、盈進学園東野高等学校、石垣市民会館、龍神村民体育館、東京メモリードホール、ホテル川久、石川県能登島ガラス美術館、愛媛県総合科学博物館、秋田市立体育館、西海パールシー・センター・・・2016/03/23
ぬらりひょん
17
写真とイラストできれい、読みやすい。日本中にこんなに奇怪な?奇抜な?建物があったとは!ああ、でも名護市庁舎がいちばんです。築30年というのにすでに遺跡のよう。ふざけてるようで、街にしっくり馴染んでいる。一度見てみたい。それとアサヒビールタワー。ありゃビールだったんだ。そして神戸メリケンパークの巨大な鯉「フィッシュダンス」。さびさびで大変なんだって。まるで素人ですが、たまにはこういうのもおもしろい。2014/11/01
fukumasagami
10
丁寧なイラストと語り口で写真からはわからない仕組みや成り立ちを見せてくれて素人にも楽しく飽きることなく建築物を見ていくことができます。2012/02/19
K.iz
9
建築には詳しくないのですが図や写真も多く楽しめました。 この本で京都駅ビルと梅田スカイビルが同じ設計者だと知りましたが、言われてみれば確かに似ています(多分)。メインの建築物よりもそれに付随する小ぶりのビルや建屋同士が、そこは凝っていないからか?、形や素材の扱いがとても似ています。妙に得心しました。2016/02/13