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法廷会計学vs粉飾決算

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  • サイズ A5判/ページ数 263p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784822246761
  • NDC分類 325.244
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「公認会計士vs特捜検察」の著者の第二弾。日興コーディアルグループ、日本航空、NOVAの決算数字を俎上に乗せ、中央青山監査法人を筆頭とした大手監査法人の現状にも舌鋒鋭く迫る。

2007年2月、みすず監査法人(旧中央青山監査法人)の解散が発表された。日興コーディアルグループが、粉飾決算に関連して証券取引等監視委員会から史上最大の5億円の課徴金処分を勧告され、特別調査委員会が監査を担当した旧中央青山監査法人が事件に組織的に加担していたと報告書で明らかにしたことがきっかけとなった。

日興コーディアルグループの「粉飾」を最初に暴いたのは誰か。それは、本書の著者、細野祐二氏である。氏は前著『公認会計士vs特捜検察』で詳述したように、キャッツ事件に絡み、粉飾容疑の共犯として逮捕、拘留され、一、二審敗訴後、最高裁に上告中の身である。

自身が会計士のプライドを賭して「粉飾ではない」と裁判で論証しても、「国策捜査」の壁は極めて厚いのが現実である。そこで、会計学の研究の一環として「粉飾」の研究に取り組んだ。その最初のターゲットとなったのが、日興コーディアルグループの決算だった。2005年12月、会員向けレポートに発表した「疑惑の特別目的会社」は、その後、メディアに大きく取り上げられ、国会質問にまで至り、ついには4大監査法人の一角であるみすず監査法人の解散に至った。

英米ではフォレンジックと呼ばれる公認会計士の専門業務がある。法廷での会計学である。本書のタイトルには、著者がわが国初の法廷会計学を駆使して真実を明らかにしたとの自負が込められている。

内容説明

真実は、必ず数字に現れる!JAL、日興コーディアル、NOVAなどの財務諸表を「会計仕置き人」が読み解いた結論とは―。日興コーディアル事件の引き金となった衝撃論文を収録。

目次

第1章 疑惑の特別目的会社―日興コーディアルグループ
第2章 疑惑のM&A―ライブドア
第3章 絶体絶命の監査法人―中央青山監査法人
第4章 空飛ぶ簿外債務―日本航空
第5章 疑惑の翼―日本航空
第6章 日本版エンロン事件―日興コーディアルグループ
第7章 連結除外の誘惑―日興コーディアルグループ
第8章 還流する粉飾資金―日興コーディアルグループ
第9章 ゴーイング・コンサーン―日本航空
第10章 監査難民―みすず監査法人
第11章 NOVAの方舟―NOVA

著者等紹介

細野祐二[ホソノユウジ]
1953年生まれ。75年3月、早稲田大学政経学部卒業。83年3月、公認会計士登録。78年10月から2004年までKPMG日本(現あずさ監査法人)およびロンドンにおいて会計監査並びにコンサルタント業務に従事。2004年3月、キャッツ株価操縦事件にからみ、有価証券虚偽記載罪の共同正犯として逮捕、起訴された。一貫して無罪を主張。一、二審で敗訴、現在、最高裁に上告中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

手押し戦車

12
財務諸表には一定量の不正や誤謬が入り資産評価や引当金計上など発生原因と金額確定の時点のズレは経営者による主観的な判断が強く反映されてしまう一種のアートになる。多くの粉飾は信用失落を防ぐ為に利益を過大表示する事が多く数字が一貫性を失い、増減が激しい数字が目立ってくる。下手な絵を描いても芸術家の評価が良ければ、多くの人は評価を信じてしまう。評価基準の理論、実証面の研究もされていないで線引きが曖昧すぎて、何が粉飾なのかの定説が無いのが財務をより高度なアートの世界に変えている。アートは十人十色である2015/01/08

fukurou3

1
日興コーディアル証券、ライブドア、JAL、NOVAの粉飾決算の事例について、財務諸表等から分析、暴きだした本。公開されているデータだけでも、これだけのことができるのだと感心する。著者の過去のレポートを本にしたものなので、「事件が問題になる前に分析した著者はすごい」という理解にはなるが、重複記載も多く読者としては同じ事件はまとめ直して書いてほしいと思った。また、著者は他の事件で起訴されて無実を主張しており、世の中の粉飾事例がこれだけ放置されている事実への憤りが文章ににじみ出ているのが目に付く。2011/12/15

とりもり

0
はっきり言ってつまらない。決算書の分析プロセスを追った本としては中途半端だし、自分の会員限定のレポートが事件の火付け役になったという話ばかり。ライブドアの件は、山根治ブログの方が何倍も的確な分析をしていると思う。タイトルが泣いている一冊。厳しいけど★☆☆☆☆(星1つ)。2011/11/13

りの

0
(メモ)第10章は再読すること、何年後になるかわからないが、読んで理解できる日をちゃんと迎えること2020/01/13

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