内容説明
同時代の東アジア空間を生きた渋沢栄一と張謇に焦点を当てつつ、日中両国でいかに経済倫理が認識され、また公益思想が展開していったのか、その異同を考察する。
目次
第1部 倫理と思想(東アジア的価値観を有する近代産業の指導者―張謇と渋沢栄一;近代日中両国の「経営ナショナリズム」についての一考察―渋沢栄一と張謇の例を通じて;渋沢栄一と張謇の実業思想についての比較;近代日中両国の企業家と官・商関係;渋沢栄一の経済倫理構想と徳育問題)
第2部 社会と公益(張謇の社会事業と日本;環境保護に対する張謇の功績について;「中国女学堂」の設立から見る経元善の社会公益事業)
第3部 文化と公益(中日両国の近代文化事業における張謇と渋沢栄一の意義;渋沢栄一と『論語』;渋沢栄一による歴史人物評伝出版とその思想;張謇と翰墨林書局の翻訳・出版事業)
著者等紹介
陶徳民[タオデミン]
1951年生、関西大学文学部教授。専門は日本思想史、東アジア文化交渉論
姜克實[ジャンクウシー]
1953年生、岡山大学大学院社会文化科学研究科教授。専門は日本近現代史
見城悌治[ケンジョウテイジ]
1961年生、千葉大学国際教育センター/大学院人文社会科学研究科准教授。専門は日本近代思想史
桐原健真[キリハラケンシン]
1975年生、東北大学大学院文学研究科助教。専門は近代日本思想史、倫理思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。