内容説明
多様な性のかたちを認めるまちづくり。渋谷区・世田谷区、制度設計の過程に着目。運用の実際を実務的な資料も交えながら詳細に解説。
目次
序章 総論(LGBTの法的保護とパートナーシップ制度)
第1章 諸外国のパートナーシップ制度(ドイツ・オーストリア;フランス・ベルギー ほか)
第2章 自治体における同性パートナーシップ制度の導入(「(仮称)渋谷区多様性社会推進条例制定検討会」での論点
渋谷区男女平等・多様性社会推進会議での議論から ほか)
第3章 同性パートナーシップ制度運用の実際(渋谷区の制度施行と運用の現状;世田谷区の制度施行と運用の現状)
第4章 政治家・当事者の声と期待(渋谷区パートナーシップ制度導入に関して;「同性パートナーシップ宣誓書」の取組にあたって ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kiki
6
2015年から、渋谷区では条例、世田谷区では要綱に基づき同性パートナーを公的機関として認める取り組みを始めた。渋谷区のものでは公正証書及び互いを後見人とすることが必要であり、世田谷区のものより敷居が高い。パートナーと認められることで、家族向けの区営住宅への入居、病院手術の際の同意書、事業者が認めれば家族手当支給や育児介護休暇等も認められる。日本国憲法24条では、婚姻は両性の合意のみに基づくとあるが、法の設立当時は家督による強制婚等の考えを変えるためにできたとある。今後の法整備も含めて議論が進むだろう。2017/03/26
tu
1
22伊賀市:伊勢志摩サミット開催県の自治体として国際感覚で取り組む意義 54フランス:PACS男女の内縁カップルから同性カップルにも 278ニュージーランド:1986年に同性愛行為が非犯罪化。2013年に同性婚認める国に。 279ジョグジャカルタ原則の後押しでSOGIの国際人権法の課題に/ヨーロッパ人権裁判所:「シャルク・コップ事件」で同性同士も異性と同じく「家族」に該当し、同様の保護が与えられるべき→2015年オリアリ事件は「国家の義務」に認定2017/08/24
knuuyy
0
諸外国のパートナーシップ制度、日本の渋谷世田谷の制度の概観をつかむことができる。フランスのPACSはよく話題に出るが、ベルギーの法的同居の制度も興味深い。同性婚が制度化しても相当数、法的同居制度が利用され続けているそう。日本でも現行の異性間婚姻制度の法的効果を詳しく検討してから結婚するわけではないので、複数の制度があると当事者にとって適切な利用のされかたになるかは不明かも。日本の制度に関わった政治家や当事者の話が収録されている部分もよかった。2023/10/08
Satoshi TSUNODA
0
つまみ読み 2021/08/03