内容説明
機械の性能が大きく向上した今日、機械を操作する人間のミス(ヒューマンエラー)が原因で大きな事故が起きていますが、人間のミスに対しては当事者に注意や罰を与えるだけでは十分な防止効果が得られません。本書では、著者が提唱する事故を防ぐ3つの力、すなわち異常検知力、異常源逆探知力、確実実行力を解説するとともに、ヒューマンエラーを防ぐ方策を立てる考え方を紹介しています。また、事例や演習問題を掲載しています。
目次
第1章 ヒューマンエラーはなぜ怖い(ヒューマンエラーは現代の事故の主役;ヒューマンエラーの悪質性 ほか)
第2章 事故を防ぐ3つの力(不器用さだけが事故原因ではない;第一の力―異常検知力 ほか)
第3章 ヒューマンエラー防止策の組立て方(問題を多角的にとらえる;作業員の注意力を向上させる ほか)
第4章 練習問題で学ぶ実際のヒューマンエラー対策(抽象的な計算を確実にするには?;機械の設定漏れに気づくには? ほか)
第5章 ヒューマンエラーを防ぐ組織運営(ホーソン効果を引き出す;作業への畏怖と誇り ほか)
著者等紹介
中田亨[ナカタトオル]
2001年、東京大学大学院工学系研究科先端学際工学専攻修了。博士(工学)。現在、独立行政法人産業技術総合研究所デジタルヒューマン工学研究センター研究員。人間の認知と行動の関係を研究。専門分野は認知科学とロボット工学。最近は特に、ヒューマンエラーと人間の身体運動を研究し、人間の行動計画と制御をモデル化するデジタルヒューマン技術の開発に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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