出版社内容情報
箕輪登氏は二○○四年一月二八日、自衛隊イラク派兵差し止め訴訟を提訴、内田雅敏は三月十七日に提訴した毎日毎日提訴運動の発起人で原告です。
日本の保守政治家は、日本の防衛問題をどう考えてきたか。敗戦後憲法九条を持つ国として、日本の防衛をどう考えるか。
あなたは市民としてなにを選択し、どう行動しますか。
箕輪登は「そしたら提訴するしかないじゃないですか」
専守防衛論の元タカ派防衛政務次官と自衛隊違憲論の行動する弁護士とが胸襟をひらいて語り合った
Ⅰ 箕輪登*内田雅敏
なぜ提訴したのか
専守防衛に徹すべき
イラク戦争の実態
裁判所に問う
「専守防衛」あらいなおしへの提言
Ⅱ 憲法をめぐるいま
・剽窃される憲法「前文」・・・・・内田雅敏
・訴状――自衛隊イラク派兵差止北海道訴訟
・毎日、毎日提訴運動のよびかけⅢ 資料
・日本国憲法 ・自衛隊法
自衛隊専守防衛論が箕輪さんの真骨頂だ。そして私は自衛隊違憲論。しかし政治的には専らまず「専守防衛論」、この点で共闘、「あちら側」も「こちら側」もない、人民戦線だ。箕輪さんは「専守防衛の権化」であった。自衛隊は合憲だと主張し、専守防衛を主張してきた箕輪さんだからこそ、自衛隊をイラクに派遣した小泉首相は許せないのだろう。
内容説明
郵政大臣を務め、防衛政務次官等々を歴任した箕輪登が提訴した自衛隊イラク派兵違憲訴訟は大きな波紋となって全国に広がった。箕輪氏は「専守防衛論」の論客である。呼応するかのように、名古屋、大阪、静岡、仙台、山梨など各地でも違憲訴訟が起されている。東京では毎日、毎日提訴運動が提起され、自衛隊違憲論の行動派弁護士・内田雅敏も名を連ねる。既成事実を積み重ね、立憲主義を破壊することは看過できない。―あなたは市民として何を選択し、どう行動しますか。
目次
1 対談・箕輪登・内田雅敏(なぜ提訴したのか;専守防衛に徹すべきです;イラク戦争の実態 ほか)
2 憲法をめぐるいま(剽窃される憲法「前文」―イラク派兵に引用された「前文」;まやかしの改憲論議―すべては9条改憲に収斂される;「北東アジア共同の家」のために―日米同盟呪縛の下、日本は「東洋の英国」となるのか ほか)
3 資料(自衛隊等のイラク派兵に反対する日弁連会長声明;自衛隊のイラクからの即時撤退を求める日弁連会長声明;日本国憲法 ほか)
著者等紹介
箕輪登[ミノワノボル]
1924年生まれ。北海道小樽在住。67年以来、自民党衆議院議員として8期連続当選。防衛政務次官、党副幹事長などを歴任し、自民党タカ派議員として名を馳せた。81年郵政大臣。87年衆院安全保障特別委員会委員長。日本戦略研究センター理事長を務める。90年引退。2004年1月28日「自衛隊イラク派兵は違憲」の訴訟を起こす。医学博士
内田雅敏[ウチダマサトシ]
1945年愛知県生まれ。75年東京弁護士会登録。現在、日本弁護士連合会人権擁護委員会委員、日弁連憲法委員会委員、東京女子大学非常勤講師
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