図解雑学 ユング心理学

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  • サイズ B6判/ページ数 229p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784816333446
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C0011

内容説明

既存の心理学の枠組みを超え、魂や霊の領域にまで大胆に踏み込んだ、魅力的なユング心理学。実際の臨床にあたっても知的分析に偏ることを避け、治療者と患者双方の「心の成長」を目指し、患者との心の対話を重視しました。本書ではユングが重視した「対話」「バランス」をテーマに、彼の主要な理論である「コンプレックス」「元型論」「集合的無意識」「夢判断」などをわかりやすく紹介します。

目次

第1章 対話のためのユング心理学(深層心理学の一つに分類される学派―ユング心理学とはどんな心理学か;互いの反応を積み重ねていくやりとり―ユング心理学の根底に流れる「対話」の姿勢 ほか)
第2章 ユングの生い立ちと生涯(特異な環境で生まれ育った―ユングの生い立ちの光と影;父親の影響―父親に対して強い失望を抱いたユング ほか)
第3章 病者との対話(フロイトとユングの相違点(治療に対する基本的姿勢;治療対象とした患者の違い)
治療姿勢に大きな影響を与えた症例―対話の基本的態度 ほか)
第4章 ユングが後世に与えた影響(精神分裂病研究への貢献―ユングの研究業績;「私はローレライ」と言い続ける患者―精神病の妄想にも意味があるという発見 ほか)

著者等紹介

福島哲夫[フクシマテツオ]
1959年、埼玉県に生まれる。1983年、明治大学文学部日本文学科卒業、1990年慶応義塾大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。以来現在に至るまで、東京渋谷の青山心理臨床教育センターにて臨床心理士として心理療法の実践と教育講座の講師をつとめる。その間、ユング派の精神分析のスーパーヴィジョン、教育分析を受ける。1999年より大妻女子大学人間関係学部専任講師
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

masabi

19
ユング心理学の概説。ユングの生涯とその心理学は密接している。ユングは自身の内的対話を通じて独自の理論と治療法の対話を編み出した。各人がもつタイプや集合的無意識、個から普遍、さらにはオカルト系まで射程が広い。だが、概説に止まるので他の本に当たりたい。2016/09/16

Koichiro Minematsu

10
ユング心理学の根底にあるのは、対話。 個人を重んじる理論が伺える。 現代においては、東洋思想やシャーマニズムとも結びつき、個を越えたトランスパーソナル心理学として、瞑想や禅なども生活に浸透していると理解した。2016/03/15

ヤドンの井戸

5
「コンプレックス」、「影」、「アニマとアニムス」などのキーコンセプトから考えるに、ユングは人間がその内奥に孕む両極性に注目していたと思われる。また、本書を読んで、以前読了したヘルマン・ヘッセの『荒野のおおかみ』の内容を想起した。実際にインターネットで調べると、ヘッセはユングの影響を色濃く受けていたようだ。2021/03/29

Jiemon

4
本の半分は絵なのでもう少し簡単に読める物と思っていたが、いざ読み出すとなかなか前に進まなかった。フロイトとユングの対比では、フロイトは相手の反応に敏感なヒステリー症の患者が多かったのに比べ、ユングは傷つきやすく脆い精神分裂症の患者が多かった。このこのとが研究の方法や過程に影響している。日本には初めに箱庭療法が紹介された。これは国内のほとんど全ての児童相談・教育施設に設置されるほどの定番。一神教は多様性を許容しにくいところがあり、そう言う意味では、八百万の神が居る日本は現代の変化に対応しやすいとも言える。2015/12/09

yuki

2
アドラー、フロイト、ユングと続けて学んでみた。アドラーを知った時は感動をおぼえた半面、果たして実現可能なのかとも思え、まだまだ世に浸透していないなと感じた。 フロイトの性欲動論やエディプスコンプレックスに関しては同意しかねる部分があった。 ユング心理学はそれらに比べ、オカルト的な要素は含まれるものの、私個人は非常に理解のしやすい内容であると感じる。対話を重んじる治療姿勢も多いに賛同できる。2014/05/27

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