内容説明
日本は、漢字の使用ひとつを取り上げてみても明らかなように、古来より中国の影響を色濃く受けてきました。中国を鑑として我が身を認識してきた民族だといってもいいでしょう。その縁の深い国、中国を知るための手段のひとつに古典を読むことがあります。その古典の中でも、古くから日本人に親しまれているのが「三国志」です。本書は、「三国志」に初めて触れる人から、かなりの知識を持っている人まで、幅広く満足してもらえるように、地図や相関図などを豊富に使いわかりやすく解説しました。登場人物の個性に注目して、生き生きと人間像を描いているので、楽しみながら理解できるはずです。
目次
第1章 「三国志」とその時代理解のしおり
第2章 くずれゆく後漢天下動乱
第3章 曹操三国志の主役
第4章 孫権キャステングボードを握る者
第5章 劉備漢を継ぐ者
第6章 三国の終焉西晋の中国統一
第7章 三国志の魅力歴史として
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
休止
2
地域有力者「名士」から見た三国志。2010/03/27
源次/びめいだー
1
正史の方の「三国志」について書かれた本。当時の中国で「名士」(知識人の間で名声を得た人々。貴族の前身)という人々が重要な位置にいたことがわかりました。2017/04/08
ごみくず
1
通読1★5.2000年12月第一刷。読了日は概算。『三国志』と言えば依然『三国志演義』系の小説が史実と混同されていた時代に、『史書』の三国志をベースにまとめられた、当時としては貴重な本。政治や権力争いに強い影響を与えていた、儒教思想を基盤とする地方単位の知識人グループ「名士」の存在についての説明や社会背景、三国志がどういう経緯で庶民に愛され拡散されていき人気になっていったか、という点の説明もあり三国志マニアの基盤となる一冊。名士になるような知識人は大概豪族なので有力者になりうる(記:2023年8月26日)2001/02/20
鮭
1
三国志検定の為に買った本。 演義、正史のいずれかを読んでいれば理解はしやすい。図も簡潔で良い。 名士にスポットあてていく史観がこの本の最大の醍醐味である。 三国志がわかる人間には、むしろ次代の南北朝時代を理解するのに役立つような気がする。
ロバーツ
0
三国志検定の参考書として購入した。今日終了の三国志展の予習として読む。2019/09/16