内容説明
国家に依存した自然保護の急速な展開は何をもたらしたのか―。東南アジアをフィールドに、潅漑や森林、漁業資源をめぐって起こる思いがけない「人の支配」への転化や、開発と保護が連鎖する関係をあぶりだし、その解決策を現場の人々のしたたかな戦略や日本の経験に見出す注目作。
目次
環境国家の到来
第1部 環境国家をどう見るか(「問題」のフレーミング―環境国家の論理基盤;環境を介した人間の支配―環境国家のメカニズム;包摂と排除―初期環境国家の形成過程)
第2部 環境国家とアジアの人々(維持への力―インドネシアの潅漑施設と地域社会;備える力―タイにおける共有地と自然災害;手放す力―カンボジアの漁業と利権放棄)
第3部 反転をくい止める日本の知(文明の生態史観―京都学派と「下からの」環境国家論;公害原論―被害者に寄りそう認識論;資源論―縦割りをこえた「総合」論)
反転をほどく
著者等紹介
佐藤仁[サトウジン]
1968年東京都に生まれる。1992年東京大学教養学部教養学科(文化人類学分科)卒業。1994年ハーバード大学ケネディ行政学大学院修士課程(公共政策学)修了。1998年東京大学大学院総合文化研究科博士課程(国際関係論)修了。東京大学大学院新領域創成科学研究科准教授などを経て、東京大学東洋文化研究所新世代アジア研究部門教授、プリンストン大学ウッドロー・ウィルソンスクール客員教授、博士(学術)。著書に『稀少資源のポリティクス―タイ農村にみる開発と環境のはざま』(東京大学出版会、2002年、発展途上国研究奨励賞)、『野蛮から生存の開発論―越境する援助のデザイン』(ミネルヴァ書房、2016年、国際開発研究大来賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mealla0v0
ぽん教授(非実在系)
okadaisuk8
なーちゃま
なーちゃま