反転する環境国家―「持続可能性」の罠をこえて

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反転する環境国家―「持続可能性」の罠をこえて

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  • サイズ B6判/ページ数 318p/高さ 13X19cm
  • 商品コード 9784815809492
  • NDC分類 519.1
  • Cコード C3031

内容説明

国家に依存した自然保護の急速な展開は何をもたらしたのか―。東南アジアをフィールドに、潅漑や森林、漁業資源をめぐって起こる思いがけない「人の支配」への転化や、開発と保護が連鎖する関係をあぶりだし、その解決策を現場の人々のしたたかな戦略や日本の経験に見出す注目作。

目次

環境国家の到来
第1部 環境国家をどう見るか(「問題」のフレーミング―環境国家の論理基盤;環境を介した人間の支配―環境国家のメカニズム;包摂と排除―初期環境国家の形成過程)
第2部 環境国家とアジアの人々(維持への力―インドネシアの潅漑施設と地域社会;備える力―タイにおける共有地と自然災害;手放す力―カンボジアの漁業と利権放棄)
第3部 反転をくい止める日本の知(文明の生態史観―京都学派と「下からの」環境国家論;公害原論―被害者に寄りそう認識論;資源論―縦割りをこえた「総合」論)
反転をほどく

著者等紹介

佐藤仁[サトウジン]
1968年東京都に生まれる。1992年東京大学教養学部教養学科(文化人類学分科)卒業。1994年ハーバード大学ケネディ行政学大学院修士課程(公共政策学)修了。1998年東京大学大学院総合文化研究科博士課程(国際関係論)修了。東京大学大学院新領域創成科学研究科准教授などを経て、東京大学東洋文化研究所新世代アジア研究部門教授、プリンストン大学ウッドロー・ウィルソンスクール客員教授、博士(学術)。著書に『稀少資源のポリティクス―タイ農村にみる開発と環境のはざま』(東京大学出版会、2002年、発展途上国研究奨励賞)、『野蛮から生存の開発論―越境する援助のデザイン』(ミネルヴァ書房、2016年、国際開発研究大来賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Mealla0v0

4
多くの人は自然環境を保護するために国家の介入がより必要であると考える。だが、国家の介入が過剰であるために、むしろ持続可能性は損なわれている。環境政策は自然に働きかけているが、その効果は国家と社会の関係の変化にまで及ぶ。環境や資源を守るためにはその管理主体を組織する必要がある、といった具合に、環境政策は人間の統治にまで波及する。国家の介入は共有財や中間団体を圧迫し、これに対する抵抗が自然破壊に結びつく。こうした事態が反転である。東南アジア諸国の事例を確認した後、日本思想を解決策として提示するが尻すぼみである2022/12/08

ぽん教授(非実在系)

3
途上国の環境保護政策が開発主義的だったり権威主義的だったりする負の効果を持つ、という問題を考えていく内容。著者の主張やロジックに対して疑問を持つが、それでも学べる箇所は多い。特に、第一章の内容である、そもそも「問題」がどうフレーミングされるかという内容は環境保護政策に対して関心が薄くてもいろいろなことに応用が利く視点であり役立つと思われる。2021/01/31

okadaisuk8

1
国際援助を含め、地域の事情を無視した環境政策はかえって、地元民の環境意識の低下などの「反転」を生みかねない…という問題設定が秀逸。確かに、開発→公害など諸問題→市民意識の醸成という段階を一足飛びに、開発も環境政策もほぼ同時進行する一方、今後発展して環境への影響が懸念される途上国においては特に重要だ。ただ、問題設定の鮮やかさに比べ、結論は記憶があまり……早めに再読してみます。2021/07/31

なーちゃま

0
2周目終了。1周目より格段にしっかり読めた。「反転」という目的と結果が合致しない(どころか正反対になってしまう)問題提起→「反転」の概念整理→フィールドワークに基づいた事例分析という裏付けから「反転」の3つの過程を見る→反転をほどく3つの言説、という分かりやすい展開。 特に国家の枠組みを想定しない「文明の生態史観」は勉強になった。環境問題の外部性を研究している自分にとっては、環境国家のふるまいを分析する手法が自らの研究にも役立てられそう。2021/06/23

なーちゃま

0
1周目終了。先生から重版に際しtypoを探して欲しいとの事で目を皿のようにして読んだ。 私はアジアにそもそも詳しくなく、歴史的アプローチの理解に非常に手間取った。しかし「反転」というテーマの下、アジア諸国の環境開発現象を分類し分析し1つの理論(環境国家は地域に重点を置いた政策を行わなければその政策は容易に反転し目的に合さない)に収斂させていく様はさすが「和製ハーシュマン」としか言いようがない。しかしまだ一回目だからか、自らの関心領域である企業の環境配慮行動との関わりが見出せてない。さあ2周目行くぞ。2021/06/21

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