出版社内容情報
第27回「政治研究櫻田會奨励賞」
内容説明
国際政治と国際経済にまたがる広大な領域に挑みしかもそれを一つの一般理論で切るのではなく、社会科学の古典や歴史的知見に学びながら多角的な記述とポイントをおさえた資料によって、複雑なリアリティをすくい上げていく傑作テキスト。
目次
第1章 政治、経済、国際関係
第2章 国際政治経済の史的概観
第3章 市場経済とその限界
第4章 国策としての経済
第5章 社会構造と経済
第6章 グローバル化の諸問題
著者等紹介
田所昌幸[タドコロマサユキ]
1956年生。京都大学大学院法学研究科修了。現在、慶應義塾大学法学部教授。著書『「アメリカ」を超えたドル』(中公叢書、2001年、サントリー学芸賞)他(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yo
9
国際政治経済の基本書。国際政治経済というのはあくまで「国際政治学」の一分野であって、基本は政治学である。要は、国際関係における経済的事象の政治的意義を分析するのが国際政治経済という分野である。具体的には「TPPへの参加の是非をめぐり、日本ではどのような利益団体が登場し、どのような行動を通じて政策決定がなされるか」みたいな問いに答えようとする。だからある程度は良いのだが、本書はそれにしても数式が少なすぎるきらいがある。比較優位の説明なんかはもう少し数字を使ってそのインパクトを指摘した方が良いのでは?2018/01/13
Moloko
1
他のテキストに比べて、経済や経済思想に大きくよって国際政治経済を語っていて、リアリズムやリベラリズムなどの純国際政治的な理論は周縁になっている。ページの見開きの左半分に本文があり、右半分に様々な学者や政治家等の書いた文献や資料を配置し、教科書的な読みやすさと学問的なディープさを両立させようとした本。個人的な感想では、理論的な背景や理論家の文献も豊富に盛り込まれていて、内容も面白かったと思う。2016/09/02
にことこ
0
国際経済にも入門した2014/10/07