出版社内容情報
日本の自動車事業を創出した起業家の軌跡――本書は、戦中という困難な時期
に自動車製造というリスキーな新規事業に取り組み、状況に翻弄されながらも事業
の礎を築いた起業家・豊田喜一郎が書き残した文書を初めてまとめたものであり、
合理的な判断に基づきながら事業を運営していった足跡を示すとともに、彼の夢に
かける情熱が読みとられよう。
目次：
[解説] 豊田喜一郎による自動車事業の創出（和田一夫） 【第一編】 繊維関連
文書 第一編解題 [一] 自動織機生い立ちの記 [二] 豊田自動織機に■替式を
採用したる理由 [三] 日本ノ紡績事業ノ報国ト将来ノ発展ニツイテ 【第二編】
準備期間の取組み 第二編解題 [一] 月産五百台が我社の根本方針 [二] プレ
スの操作に手工業を加味 [三] ボデー意匠審査会 美術の粋を蒐め独特の形態美
へ [四] 乗用車発表に際して [五] 国産自動車と価格の問題 [六] 準備は出来
たトヨタは邁進します [七] トヨタ自動車一周年を迎へて [八] 話題の人に聴く
国産自動車を育てる豊田喜一郎氏 [九] トヨタ自動車躍進譜 【第三編】 設立
趣意書関係 第三編解題 [一] 新会社ノ株式 [二] 原価計算ト今後ノ予想 [三]
自動車製造部拡張趣意書 [四] 豊田自動車製造株式会社設立趣意書 【第四編】
挙母工場の建設と完成 第四編解題 [一] トヨタ自動車工業株式会社の創立と其
の組織の特長[二] 国産自動車工業建設の鼓動を聴く [三] 豊田氏理想を語る
[四] 誓文 [五] 挙母工場竣工式の辞 [六] 挙母工場の完成に際して（『流線型』
版） [七] 挙母工場の完成に際して（『モーター』版） [八] 挙母工場への移転
と新製品に就て皆様へ御願ひ [九] 自動車工業の確立に就て 【第五編】 国産自
動車の完成に向けた努力 第五編解題 [一] 第五期に於ける吾等の覚悟 [二] 今
後ノ経営方針 [三] デイゼル自動車の研究 [四] トヨタ電気自動車試作 [五]
国産自動車工業界最近の諸問題に就いて [六] 国産自動車は完全なものが出来る
か [七] 『流線型』掲載文書（１） [八] 国産自動車の完成を期して 【第六編】
自動車の多量生産と関連産業 第六編解題 [一] 自動車工業 [二] 工作機械工
業に対する私の希望と抱負 [三] 自動車材料用製鋼工業の強化に就て [四]
日本の製鋼工業の現状と豊田製鋼株式会社設立の意義 [五] 『流線型』掲載文書
（２） [六] 綜合と分業の認識是正 [七] 自動車工業の再認識と其の必然的発
展性 [八]『流線型』掲載文書（３） [九] 『流線型』掲載文書（４） [十]
戦争と内燃機関 【第七編】 戦後の再出発 第七編解題 [一] 会社改革の方針
[二] 自動車工業の現状とトヨタ自動車の進路 [三] 今後の技術者の立場 [四]
菅隆俊『トヨタ自動車工業株式会社挙母工場の建設』への序 [五] 国産自動車の
進路 [六] 自由経済下の自動車技術 [七] 新しい国民車への途 [八] 手記
【付編】 豊田喜一郎の思い出 [一] 座談会 故豊田喜一郎氏を偲んで [二]
父の面影（豊田章一郎） [三] 座談会 前社長をしのぶ 編者あとがき 豊田喜
一郎年譜 索引 英文解説 英文目次
内容説明
戦中という困難な時期に、自動車製造というリスクの大きな新規事業に取り組み、状況に翻弄されながらも事業の礎を築いた「夢を語る現実的な起業家」の軌跡。
目次
解説 豊田喜一郎による自動車事業の創出―その構想と実現
第１編 繊維関連文書
第２編 準備期間の取組み
第３編 設立趣意書関係
第４編 挙母工場の建設と完成
第５編 国産自動車の完成に向けた努力
第６編 自動車の多量生産と関連産業
第７編 戦後の再出発
付編 豊田喜一郎の思い出
