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竹書房文庫
恐怖箱 怪癒

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  • サイズ 文庫判/ページ数 235p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784812437377
  • NDC分類 147
  • Cコード C0176

内容説明

実話怪談で傑作、大作という言葉を使うことが適切かどうかはわからない。だが本書の最後、約70ページをさいて収録された「蛇の杙」は著者渾身の一作であるとともに、実話怪談というジャンルにおいて恐らく今後も名を残す逸話であろうと思う。現役看護師である著者が真摯な眼差しである因縁を背負った家族に纒わる怪奇事件を追い、静謐な筆致でありのままを記録した内容は、深い衝撃と忘れがたい恐怖を我々の心に刻みつける。ひょっとして触れてはいけない話だったのかもしれないという一抹の居心地の悪さとともに…体験者の方に対しても、怪異や霊魂そのものに対しても、ある種畏怖と畏敬の念を抱かざるを得ない話である。実話怪談を愛する読者諸氏にはぜひご一読をお勧めしたい。

著者等紹介

雨宮淳司[アメミヤジュンジ]
1960年北九州生まれ。医療に従事する傍ら、趣味で実話怪談を蒐集する。2006年、実話怪談コンテスト「超‐1」にペンネームじぇいむで参加。同コンテストの優秀者によるアンソロジー作品『超‐1怪コレクションvol.3』(竹書房)に衝撃の問題作「直腸内異物」を発表し、話題をさらった。以後、「不思議ナックルズ」(ミリオン出版)にも医療系の異色怪談を発表し、人気を博す。2008年、初の単著となる『恐怖箱怪医』(竹書房)を上梓した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

148
著者は現役医師の怪談作家さんだけに医療分野の知識を活かした作品はとても勉強になりますね。読者に自戒と反省を促がす中々に心に沁みる一編を紹介しますね。『もしもピアノが弾けたなら』昭和五十年代の、ある精神病院での話。詰め所で看護士数人が雑談していると二十代の男・餅田がミニキーボードで「もしもピアノが弾けたなら」を演奏する。そこへ元ヤクザの男が「貴様、俺を馬鹿にしとるんか」と怒鳴り込む。彼は手の全ての指に欠損があったから。不遜な性格の餅田はその後トイレで幽霊に「お前は少し反省しろ」とお仕置きされ心を入れ替える。2020/08/30

はつばあば

61
昼間、こちらを先に読めばよかった(ノД`)。医療現場って結構何でも有りじゃないでしょうか。母が看護師になりたての京大病院は相当な古い建物で・・なんて聞かされていたから表紙だけでもう怖い。実話・・こんな体験は絶対したくない。読まねばいいものを読んでヒヤァ~と。まだ春とはいえ今日の京都は30度。昼間の怪談物には適したが、夜はやはり寒いし怖さも倍増。夏になったらまた挑戦してみよう2016/05/02

まゆまゆ

16
病院にまつわる怪談集、2作目。ちょっと長めの話が多くて、読み応えがある感じです。こういう実話系を読んでいていつも浮かんでくるのが「これ、マジで実話!?」という感情😅 フィクションとしか思えない話ばかりでスゴい。最後の「蛇の杙」がエグかったです…2019/03/19

タカシール

14
医療系怪談、ということになるのかな。その道に従事する人ならではの専門用語や病理についての言葉は物語の土台を固めつつ、地に足をつけた怪談になっている。それでいて理屈っぽくならずに素直に怖さを感じさせてくれる。『蛇の杙』はとてもよかったです。2015/09/28

Spok

9
医療系怪談でありながら見飽きた話はなくおもしろい。戻り蝶のブンちゃんはすごい!そしてマンモでおいちゃんの復活を確信しているのもすごい。網はマジで怖い。こんな暴力的な霊達に襲われたらなんて想像もしたくない2015/09/05

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