竹書房文庫
東京伝説―溺れる街の怖い話

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  • サイズ 文庫判/ページ数 223p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784812430958
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0176

内容説明

都市にはびこる異常犯罪と怪事件、その裏には必ず我ら「人間」の存在が隠れている。欲望やストレスの渦巻く心の闇に引きずられ、とうとう溺れてしまった者たちの存在が…。パラパラ漫画のごとく流れる日常の中にともすれば埋もれ消えゆく奇怪な出来事を、丁寧な取材で聞き集め、説話風に綴った衝撃の実話都市怪談集。

目次

少しは良くなりましたか?
ダンベル
トールの父
U‐12
オニカサゴ
ブラシ刑
ラジオ体操
チロ
夜の散歩
落とし物
メール
近道
石のおっちゃん
グリコ男
ひったくられ
ひょっとこ
隣の人
ガチャ男
しかたないよ
あるプレイボーイの瀕死
観覧車
ヒデト
花火大会
視線
深夜の仔猫


濡れ仏
ベタ
電車かまいたち
おめでとうコール
携帯用デジタル音楽プレーヤー
ゴヒャクエンチョーダイ
だめ押し
ムームーおばさん
雪山
風呂ぶた

著者等紹介

平山夢明[ヒラヤマユメアキ]
神奈川生まれ。コンビニ店長、自販機の営業など様々な職歴の後、映画の批評、来日俳優のインタビュアーなどを経て『異常快楽殺人』(角川書店)でデビュー。以後、長編小説執筆の傍ら、実話読み物シリーズを発表。フィクション・ノンフィクション、死者・生者を問わず常に人間存在の「狂気」を根こそぎ描き尽くそうとする筆致には定評がある。2006年「独白するユニバーサル横メルカトル」(光文社文庫『魔地図』収録)で第59回日本推理作家協会賞短編部門を受賞、同タイトルを冠した初の短編小説集が「このミステリーがすごい!」一位に選ばれた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

260
このシリーズの浅沼テイジさんのイラストはSF風の味で素晴らしい出来栄えですよね。定番の女性が変態男に襲われるパターンもいいですが連続するとマンネリにもなりますし、その他にも読ませる話はありますので成るべく変わった話を紹介しますね。『メール』「上を見てごらん(^-^) /」たった今別れ話を終えた恋人からのメール着信。見上げると、彼が飛び降りてくるのが見えた。『卵』彼女が別れ話を切り出すと、ペットショップで南米産の虫の卵を買ってきては携帯電話の耳側の穴に詰め込む男がいる。孵化した幼虫は細く半透明で見つけ難い。2022/05/03

そのぼん

23
普通の人たちのあったら怖い話を集めた短編集でした。かなり粘着質なイメージで、ゾクゾクしました。2012/10/29

ヒロくま

19
再読なり。人怖ですよ。怖すぎ。でもまた読んでしまった。さんざん怖がらせられた後の最後の「風呂ぶた」でほんのり終わるのが良い。2017/04/28

hannahhannah

16
東京伝説シリーズ第九弾。「オニカサゴ」の食糞はイカンだろ。「ブラシ刑」の頭蓋骨削り取って犬の糞を入れるのも強烈。犬や猫が殺される話も多くて気分が悪い。異常者だかなんだか知らんが、ぶっ飛ばしてやりたくなる。一人暮らしの女の部屋に変質者が侵入してくる話と女が別れ話を切り出したら男が豹変するいつもの話もある。ただ、今回は男が別離を伝えたら女が襲ってくる話もあった。最後の「風呂ぶた」は著者自身が体験した不思議な話。著者がまえがきで、「殺人は今や、カップラーメンやファストフードのように国民的なものになった」などと書2017/01/25

猫丸

13
殺されるのは決定済みとして、どのように殺されたいですか。「絆」を最も必要とするのは凡百の刑事犯罪者なんである。自棄の念に苛まれた人が純正の個人主義者であるならば他者に視線が向かうことはない。「道連れ」なんて思考が浮かぶ時点で社会的な絆への信仰を告白したのと同断。他者を害するなどと面倒なことを考えるのが健全とされるのだから、ご苦労なことだ。ヒトサマの物語の1ピースとして殺されるのはかなわんなあ。純粋遊戯として(レクター博士!)殺されるなら仕方ない。2021/11/14

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