竹書房文庫
東京伝統―彷徨う街の怖い話

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  • サイズ 文庫判/ページ数 223p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784812423790
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0176

内容説明

光に集まる虫のように、都会の明かりに群がる人間たち。一晩中ネオン瞬くこの街には、もはや闇など存在しないかのように思われる。だが、本当にそうだろうか?人の傲慢さより生まれいずる光に闇は追いやられ、濃度を増してある場所へと逃げ込んだ。光を生みし者の内側、人の心の奥底へと…。人が夜を昼に変えてしまったように、いま、闇は昼を夜に変えようと企んでいる。あらゆる犯罪が白日のもと繰り広げられ、知人の笑顔の下で悪意は確実に狂気へと育っている。安全圏はなくなった。闇はどこにでもあり、24時間あなたをつけ狙っている。そう、闇の復讐が始まったのだ―。

目次

どんどん悪くなっていく…
いなり寿司
不福耳
スプリンクラー
すごい人
通知
ひんまがり
メンパブ
シューカツ
業務用対人廃棄ツール
風船ごっこ
ひなたぼっこ
サコさん
竹田のじいさん
おでかけですか?
ブービー・トラップ
ダルマ
額か歯か
607

No.4
厭な臭い
燻蒸式殺虫剤
融合
永遠キッス
RPG
掘り出し物
XX
二度死んだ男
ボンソープ
胡桃
いってもどっていってもどる
福子
シャワーノズル

イタ電

著者等紹介

平山夢明[ヒラヤマユメアキ]
1961年神奈川県生まれ。映画・ビデオの批評・制作から、CFの企画、インタビュー、ルポ、自動販売機の営業、コンビニの店長と、様々な職歴を重ね、現在は生理的に嫌な話を書かせたら日本で三指に入る小説家にして、日本でいちばん陽気な怪談コレクター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

267
平山夢明さんの書く話は常にえげつないですが時代に関係なく常にぶれない姿勢がいいと思いますね。今回も強烈なイヤな話でもしかして気分が悪くなるかも知れませんが、ごめんなさいね。『おでかけですか?』都内の閑静な住宅地に住む中山さんは向かいに住むおじいちゃんとよく挨拶を交わした。老人は数年前に奥さんを亡くしてから、ずっと独り暮らしらしい。老人は中山さんが半地下になっている車庫から車で出かける際、「おでかけですか?」と必ず聞いてきた。処がある夜、老人が救急車で運ばれる事態となった。すると近所に住む主婦5人が集まる。2022/05/01

夢追人009

145
本書は殆どが創作でしょうと言うより思いたい東京の都市伝説みたいな大半が相当にグロテスクで読み通すのにかなりの覚悟が必要な恐怖譚集ですね。本書はこの種の本では珍しく幽霊の出て来る話は一つもなく要するに都会に蠢く異常性格の完全に狂った野郎どもの生態を暴く内容になっているのですね。ターゲットは都会で一人暮らしのか弱い女性ばかりで内容を紹介するのも憚られる話が多いのですね。まあ好き嫌いで言えばもう好きになるのは不可能ですが本書は危ない現代社会の闇で生きて行く為の戒めの書とは言える物の絶対に信じたくない世界ですね。2020/03/29

じゅんぢ

36
僕が思う、東京伝説三恐の内の一つ「シャワーノズル」が収録されたシリーズ第七弾。どの話も強烈。戸締りの確認してから読むこと。2019/11/29

そのぼん

34
日常のなかでふっと顔を出す恐怖について描かれた超短編集でした。とある風俗嬢がメールでとある検査結果を受け取った『通知』と、ラーメン屋の秘伝の隠し味とはなにかを描いた『XX』あたりが怖かったかな。もうひとつ虫ネタでインパクトがあるのもあったけれど、虫嫌いのそのぼんとしては思い出すのも嫌なのでタイトルを書くのをやめておきます(苦笑)。2013/10/27

鬼灯の金魚草

33
ああ、もう無理、「いってもどっていってもどる」人として生まれてこんなになっちゃ駄目にでしょう。ここまで痛そうなのはちょと嫌。「胡桃」も恐ろしい。何をどうやれば人の頭が胡桃大になるの?本当しんどい。でも読んじゃう。2017/08/11

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