竹書房文庫
怪奇トリビア―奇妙な怪談傑作選

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  • サイズ A6判/ページ数 239p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784812418086
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0176

内容説明

カストリ雑誌から生まれた幻のB級怪奇譚を「トリビアの泉」のスーパーバイザー・唐沢俊一が愛をこめて発掘。戦後まもない日本の艶かしい生命力と妖気をたっぷりと吸い込んだ鬼作の数々は、まさに絶品。奇抜な発想と、一度読んだら忘れられないバカらしさ。なのに気づけばヤミツキになっている恐ろしさよ…!その他、怪談マニアならぜひ押さえておきたい怪奇トリビアと洋物マンガ、著者書き下ろし小説も2篇収録。

目次

猟奇好奇の章(洞窟の魔女(文・真木不二夫/画・山田彬弘)
物を喰べるお尻(文・村上昌三/画・津田浩)
口が二つある男(鬼怒川浩))
艶笑悲恋の章(神経電気(唐沢俊一)
ゴミ箱のなかの裸女(篁文彦)
機械人間の狂恋(今井辰也)
幽霊のいるぼくの部屋(唐沢俊一))
奇想天外の章(からみつく蛸娘(巽千代吉)
恐るべき美貌
涙は宇宙空間に輝く(浦田紀夫))

著者等紹介

唐沢俊一[カラサワシュンイチ]
1958年札幌生まれ。カルト物件評論家。大ベストセラー『トンデモ本』シリーズを生んだ「と学会」の中心メンバーにして、現在はTV番組「トリビアの泉」のスーパーバイザーとしても活躍中。執筆領域は古書・漫画・薬から落語・映画まで幅広く、どの分野でも「瑣末・無用な」「消費されてしまい残りにくい」知識やモノをあえてクローズアップする独特の切り口で絶大な支持を得ている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

161
今では読めない戦後の日本の混乱期に発表された怪奇色の濃いB級小説の数々を集めた貴重なアンソロジーですね。怪奇トリビアでは、聞いた人が自殺するので放送禁止になったシャンソンがある、が強烈ですね。「暗い日曜日」という曲で100人以上の自殺者を出したとの事で私も聞いて見ましたが本当に怖すぎる話ですね。艶笑悲恋の章の「神経電気」「ゴミ箱の中の裸女」は、救いのない憐れみを誘う怪奇譚ですが私は好きですね。アメリカン・コミックスの超お馬鹿な一編。『恐るべき美貌』醜女の姉が美人の妹を妬み硫酸を顔に浴びせて化け物に変える。2020/11/03

鱒子

40
久しぶりに再読。カストリ、エログロ、マニアックを愛してやまない唐沢俊一さんが編集した本。昭和のナンセンスなB級小説集&サブカル一行トリビア集。マニアックな臭いがハンパないです(*^ω^*) 唐沢俊一さんの書き下ろしも2編載っています。2017/12/29

猫丸

12
「怪奇」要素は無いですね。カストリ雑誌をはじめとするB級誌に載った脱力系読み切り小説を集めたものである。面白いかと言われたら返答に窮するしかないなあ。「機械人間の狂恋」という作品に唐沢氏が注釈を付けて「どこかで読んだ気がする。先行作のパクリではないか。該当作が見つからないので情報求む」とある。僕はパクリ元を知っている。直木三十五「ロボットとベッドの重量」なる戦前の作品だ。明らかなパクリである。だがそれでいい、たぶん。埋もれた作品をちょっと変えて何食わぬ顔で再び世に出すのも立派な文化事業と言えぬこともない。2022/05/11

尾白

4
京極堂シリーズを読んでからカストリ雑誌が気になること早幾年。低俗、エログロ、ナンセンス、粗悪、などなど。良く言われることは滅多にないようですが、それでもある時期に必要とされていたのは、確か。どういう作品が掲載されていたのか、知れて満足。2016/11/22

Nekono

2
ゾンビ映画なんかを愛好する人(私含む)なら知っているだろう。下らない故に愛着を持ってしまう、本当に、読んだからと言って、感動も大きな喜びもない、でも、ある種の感慨はあるというやっかいな物語の数々が存在することを。この本は、戦後日本のカストリ雑誌という際物本から集めた作品と出所不明のトリビアから成り立っている。どれも、作品としてのできは語るレベルにない。ないけれど、インパクト大にして脱力感も大という妙な魅力を抱え込んでいる。志が低くて低予算のゾンビ映画の魅力といえばわかる人にはわかるだろうなぁ。2012/09/21

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