廃棄された生―モダニティとその追放者

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  • サイズ A5判/ページ数 250,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784812207437
  • NDC分類 361
  • Cコード C3036

出版社内容情報

「人間廃棄物」「人間廃棄物処理」の問題の重要性を指摘して、見慣れた近代に対してもう一つの別の見方を提示する

内容説明

モダニティ/リキッド・モダニティと社会的排除―「廃棄物としての人間」「人間廃棄物」「ゴミ人間」の生産と処理というユニークな視角からモダニティをトータルに問うた現代社会論。

目次

第1章 はじめに設計図ありき―あるいは秩序建設の廃棄物
第2章 彼らはあまりにも多すぎる?―あるいは経済進歩の廃棄物
第3章 廃棄物ごとにその捨て場を―あるいはグローバリゼーションの廃棄物
第4章 廃棄物の文化

著者等紹介

バウマン,ジグムント[バウマン,ジグムント][Bauman,Zygmunt]
1925年にポーランドに生まれる。イングランドのリーズ大学の社会学主任教授をリタイアし、現在はリーズ大学およびワルシャワ大学の名誉教授。今もっとも注目を集めている社会学者のひとりである

中島道男[ナカジマミチオ]
1954年島根県生まれ。1977年京都大学文学部卒業。1981年京都大学大学院文学研究科博士課程中退。奈良女子大学文学部教授。専門は、理論社会学・社会学説史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Mealla0v0

5
アガンベンのホモ・サケル、剥き出しの生の変種として提出される「廃棄された生」。それは、「人間廃棄物」であり、「役に立たなくなった人間」であり、余剰人口である。剥き出しの生は主権的締め出しによって産出されるが、廃棄された生は、経済運動のなかから生まれる産業廃棄物としての人間なのだ。それは意図されたものではなく、コラテラル・ダメージ。とは言え、廃棄された生も剥き出しの生も、社会的生存を著しく欠損させられ、生物学的生存をするのみだ。今日の排除国家とセキュリティー体制のなか、ますます大きなウエイトを占める問題だ。2017/09/11

アルゴス

0
資本主義の社会というのは、生産の社会てある。生産をやめるとシステムがダウンするのだ。そして無限の生産は無限のごみを生み出す。このごみをどうやって片付けるか、それは市場では解決できない難問である。核廃棄物がその難問を象徴する。しかし資本主義の社会はそのような産業廃棄物だけではなく、もっと重要な廃棄物を生み出す。人間廃棄物である。それは社会の内部では失業者であり、社会の外部では移民である。とくに移民は市場にとっては解決しがたい問題をもらたす。本書はこの問題をさまざまな観点から考察する。貴重な試みだ。★★★☆2017/12/15

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