ヴァーチャルとは何か?―デジタル時代におけるリアリティ

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  • サイズ A5判/ページ数 207,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784812206072
  • NDC分類 104
  • Cコード C3010

内容説明

現代の高度情報化社会の急速な発展をよりよい方向へと導くためには、哲学的な視点はどのように寄与するのか。この課題に真っ正面から取り組んだ「ヴァーチャル哲学」の全体像を紹介する。

目次

1 ヴァーチャル化とは何か?
2 身体のヴァーチャル化
3 テキストのヴァーチャル化
4 経済のヴァーチャル化
5 人間を形成した三つのヴァーチャル化―言語、技術、そして契約
6 ヴァーチャル化の操作、あるいは人類学的三学
7 知性のヴァーチャル化と主体の構築
8 知性のヴァーチャル化と客体の構築
9 存在論的四学―ヴァーチャル化、すなわちいくつもある変様の一つ
エピローグ ようこそ、ヴァーチャルなものへの道へ

著者等紹介

レヴィ,ピエール[レヴィ,ピエール][L´evy,Pierre]
1956年チュニジアのTunisに生まれる。現在、カナダのオタワ大学集合的知性研究所の主幹

米山優[ヨネヤママサル]
1952年東京に生まれる。1981年東京大学大学院人文科学研究科単位取得退学。名古屋大学大学院情報科学研究科教授博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

内島菫

30
原文にクセがあるのか、微妙な日本語の言い回しに誤字脱字が加担して、本書自体がひとつのヴァーチャルな世界を表出しているようにもみえる。ヴァーチャル/アクチュアル、リアル/可能性・潜在性という対において、他の人も感想に書いているように可能性と潜在性との差異にもう少し気を配ってほしかった点では今一歩の恨みが残る。2017/09/07

藤秋

2
再読。今まではなんでヴァーチャル性に関する議論が後半の集合知の議論に関わるのかが全然つかめなかったのだけど,やっと少しずつ理解できるようになった。集合的知性によって作られる文章とか画像とか制度とか,そういうものを広義のヴァーチャルなもの(?)に含めて考えてるんだ(本文中ではこの集団で作られるもののことを「客体(l'objet)」と呼んでいるみたいだけど)。2014/05/19

cosmogarden

2
ここ最近で最も読んでいる本の一つ。この本では表題にあるとおり「ヴァーチャルなもの」が問われているが、重要なのは「ヴァーチャル化」であり、その正確な反転である「アクチュアル化」の二つの変様である。つまり二つの存在様態をつないでいるものが問題となっている。この二対の変様を一つの作用としてみなすことで、「ヴァーチャル化」の特徴である「脱領土化」、「異型発生」、「メビウス効果」が理解しやすくなるはずだ。レヴィの使う「客体」はセール「準=客体」だが、この概念へのアプローチとしても本書は優れている。2012/05/05

藤秋

1
「集合的知性」の研究で世界的に有名なP.レヴィの1995年の本。俗にいう「リアル」と「ヴァーチャル」の二項対立を批判し、それを新たな形で捉え直すためにG.ドゥルーズの「潜在性(le virtuel)」の概念なんかを持ちだして考察するという流れ。その流れ自体は面白かったのだけど、少し不満に思った点が一つ…。

とーとろじい

0
もうちょい翻訳どうにかならんかったの。2017/05/22

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