内容説明
医療をとりまく状況の急速な変化の中で、とりわけ、あらゆる局面において市場化と標準化が強く進展する現代社会において、それらはどのように変化していくのだろうか。本書は、臨床文化と職業・技術の関わりに光をあてながら、現代社会における「病」の行方を考える臨床社会学書である。
目次
第1部 臨床文化論(医療における「臨床」と「技術」―臨床文化のゆくえ;臨床文化の社会学―ロス(喪失)の痛みと鎮めの文化装置
宿命的閉塞からの展開)
第2部 標準化の社会学(職業と標準化;新遺伝学の臨床文化:遺伝系図の「標準化」;臨床心理士はどのように客観性を産出するのか―視覚化する技術と標準化 ほか)
第3部 臨床における技術(「心」をめぐるコミュニケーション―「心の教育」における心理学的技術;コミュニケーション技術への視線―プロセスレコードの社会学的研究に向けて;アルコール医療とセルフヘルプ・グループ ほか)
著者等紹介
山中浩司[ヤマナカヒロシ]
1959年生まれ。京都大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。大阪大学人間科学研究科助教授
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