内容説明
この街に生起する人びとの関係を、ていねいで鋭い観察により生活世界として描きだす。セクシュアリティ研究、都市論、歴史学の領域を交差させたパイオニア的研究!
目次
文化人類学と新宿二丁目と
1 新宿二丁目の民族誌(変化する二丁目;盛り場における社会的結合;ゲイバーの民族誌)
2 新宿の歴史とゲイの歴史(新宿の編成;ゲイをめぐる社会状況の変化)
3 セクシュアリティとコミュニティ(セクシュアリティ再考)
“コミュニティ化”する新宿二丁目
著者等紹介
砂川秀樹[スナガワヒデキ]
文化人類学者・博士(学術)。1966年、沖縄県生まれ。東京大学総合文化研究科超域文化科学専攻(文化人類学コース)博士課程単位取得満期退学。1990年より20年以上にわたり、東京で、HIV/AIDSに関する支援活動や啓発のための研究にたずさわる。同時に、LGBTのパレードをはじめとするコミュニティ活動を牽引する。また文化人類学者として、実践女子大学、東京大学、筑波大学、関東学院大学などで非常勤講師をつとめてきた。2011年に沖縄へ帰郷し、「レインボーアライアンス沖縄」を設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ステビア
20
時間のない人は終章だけでも2022/05/13
くさてる
12
「ゲイ・コミュニティから都市をまなざす」という副題が示す通り、新宿という東京の一部分の盛り場の歴史とそこに生まれひとつのコミュニティを形成するに至った日本のゲイ(性的マイノリティ)の歴史を丁寧に考察した一冊。読み応えありました。2015/12/22
Reina
9
大学本。面白かったです。観光バーとゲイメンズバーと区別があるのを初めて知りました。私たちが知っているのは演出されたものだったり、表面的なものでしかないのだなと思いました。2017/02/01
akinbo511
8
2丁目は外側を歩くばかりで中の雰囲気は知らないけれど、にゲイコミュニティができた理由を内藤新宿ができたころから遡って分析していて、身近にある町の変遷がよくわかった。都内のほかの地域にあるゲイが集まる店がある地域との雰囲気の違いが興味深かった。 2016/01/27
ユウティ
5
もちぎさんTwitterで紹介されていたのを見て。元が博士論文なので読み易くはなかったけれど、大部分は不思議とすっと読めた。新宿二丁目というパッと景色が浮かぶほどには身近で、しかし実は知らない街。人の営みや地理、法律など沢山の周囲の状況から作り上げられて変化しつづける二丁目という街と人の意識。自分を作り上げている常識や感覚のようなものを言葉にしていくとこんな風になるのか、と思いながら読んだ。短時間でも落ちついて読める時間があるときにおすすめ。介在関係の感覚だけがどうしても掴めずにいる。2020/03/03