出版社内容情報
しあわせは私の真下にある。引きこもりも病気も不安も、逆転の発想で糧にする「べてるの家」の人々。問題山積の当事者と家族、医師、支援者の軌跡を深く取材した書き下しノンフィクション。”豊かな回復”への道筋。
章 それは社会復帰ではない
「非」援助の思想
混沌と葛藤のなかのはじまり
キヨシどんと向谷地さん
商売の苦労、買います
降りていく生き方
II 章 この生きづらさを語る
暴力から言葉へ
引きこもり、破壊、後悔の連鎖
変化の兆し
経験を語るということ
III 章 愛の暴風雨をくぐりぬけろ
依存と愛情と自立と
壮絶バトルの恋愛生活
自己否定感との闘い
和解への準備
IV 章 しあわせは私の真下にある
「治る」よりも豊かな回復
ゴージャスな入院への処方せん
友だちが増える病気
治療とは、回復とは
笑いといっしょに苦労を連れて
内容説明
本書は、いちどは人生のどん底の悲哀を味わい、絶望した何人かのメンバーに焦点を絞り、彼ら自身、そして親たちの証言を軸に、その回復のプロセスを克明に追った記録である。同時に、当事者性を尊重しながら、語ることの大切さを説いてきた浦河赤十字病院・精神神経科部長、川村敏明さんと、ソーシャルワーカー、向谷地生良さんのふたりに、なぜ、そのような取り組みを始めるようになったのか、学生時代までさかのぼって人間観・人生観を語ってもらった。
目次
1章 それは社会復帰ではない―非・援助の思想(混沌と葛藤のなかのはじまり;キヨシどんと向谷地さん ほか)
2章 この生きづらさを語る―暴力から言葉へ(引きこもり、破壊、後悔の連鎖;変化の兆し ほか)
3章 愛の暴風雨をくぐりぬけろ―依存と愛情と自立と(壮絶バトルの恋愛生活;自己否定感との闘い ほか)
4章 しあわせは私の真下にある―「治る」よりも豊かな回復(ゴージャスな入院への処方せん;友だちが増える病気 ほか)
著者等紹介
横川和夫[ヨコカワカズオ]
1937年、小樽市生まれ。共同通信社・社会部記者、編集・論説委員などをへて、現在、フリー・ジャーナリストとして精力的に活動をつづけている。教育や子ども・若者問題、家族の問題を中心に、日本社会の矛盾が表出する現場を一貫して追いつづけてきた。1993年、日本新聞協会賞受賞
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