内容説明
横道、裏道、脇道、路地、迷路…。うろうろしてきた僕の道。「でたとこ勝負」の精神で、映画、舞台、歌、放浪芸、俳句と活躍の場を広げてきた小沢昭一。多彩な人物との交流を交えて描く小沢昭一的人生と昭和の黄金時代。
目次
この道の人、脇道の私
母の涙と一族のこと
わが“祖国”蒲田
ナマズ、当てムキ、相撲
謳歌した小中学校時代
戦争、敗戦、再出立
河原乞食の世界に
俳優座、そして役者の道へ
舞台、映画、ストリップ
舞台に新境地を求めて
今こそ“鋳掛け屋”時代を
人生は短し、されど…
著者等紹介
小沢昭一[オザワショウイチ]
俳優。昭和4(1929)年、東京生まれ。早稲田大学仏文科卒。舞台、映画、ラジオ出演で活躍。TBSラジオ「小沢昭一の小沢昭一的こころ」は39年間続く人気トーク番組。現在はひとり劇団「しゃぼん玉座」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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chanvesa
23
小沢さんのお母さんのことが出てくるが、どれも素敵なエピソード。奥さまも大変な時間を過ごされたようだけど、素敵な夫婦。「繋がり乞食」ごっこ(198頁)のお話は微笑ましくも、むつまじさを想像させる。私の祖母が大森の生まれで、子供の頃にしゃこをよく海岸で取って食べたと言う話を聞いたが、隣の蒲田は撮影所がある様なところだし、小沢さんの実家が写真館だったからか、幼少のときのお話には、どこかモダーンな印象を受けた。「場末にはエネルギーが充満しています。」(47頁)は良い言葉だと思う。2016/08/12
筋書屋虫六
2
東京新聞の連載の単行本化。東京在住じゃないので、本の形で読めて良かった。ところどころで出てくる英子夫人のエッセイの引用が面白い。お母さんもキャラクターの強烈な人だったんですね。小沢さんの人生にとってこの懐の深い女性ふたりの存在がとても大きいことがわかりました。2012/07/02
やや
1
「平成」という時代をこの著者のように愛しむ人間はいるのかなあ?2014/08/06
nizimasu
1
小沢さん一流の話術による自伝。とにかくあちこちに話が飛び、そこには芸事に対するそこはかない愛情にあふれている2011/07/03
慶多楼
0
そういえば数年前に刊行予定とされていた「全仕事」はどうなったのだろう。2011/09/01