異域―中国共産党に挑んだ男たちの物語

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  • サイズ B6判/ページ数 302p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784807412105
  • NDC分類 923.7
  • Cコード C0097

内容説明

中華人民共和国が成立した1949年。蒋介石率いる国民党首脳は台湾へ逃れ一部の兵士らは西方への後退戦を余儀なくされた。その中にあって、わずか千人の「孤軍」がビルマからの反転攻勢を目指して明日なき戦いに挑む―『醜い中国人』で知られる柏楊が国民党軍の悲哀を描き「20世紀の中国語小説ベスト100」にも選ばれた歴史的名著を初邦訳。

著者等紹介

柏楊[ボーヤン]
1920年生まれ、本籍河南省。共産中国が成立後に逃れた台湾で、1950年代から郭衣洞のペンネームで執筆活動を開始。1960年代からはペンネームを柏楊に変更、以来、詩や随筆をはじめ、中国社会の闇を描いた報道文学や歴史書など多彩な創作活動で知られる。戒厳令下の台湾では国家転覆の罪をきせられ政治犯として収容された。2008年死去

出口一幸[デグチカズユキ]
1967年東京生まれ。1997~1998年中国雲南師範大学。NPO法人理事、会社役員、制作プロダクションプロデューサー、企業サイトプランナー等を歴任。貿易・投資コンサルタント。翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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bandoujinx

1
国民党軍93軍(俗称:孤軍)の戦いを描いた小説。本編は1960年前後に執筆発表されたためその辺りで終わるが巻末の解説によるとその後孤軍はタイに移動しながら1980年代まで現地で戦い続けたという。その間アヘン栽培に手を染めて資金源としたことは高野秀行氏の『アヘン王国潜入記』や映画『アメリカンギャングスター』で描かれたとおり。兵士たちとその末裔は今はアヘン栽培から足を洗ってお茶の栽培農家をしておりタイ北部の特産品とのこと。なお本作は香港で映画化されたが日本では一度ビデオが発売されただけなのでDVD化を望む。

ozawa

1
タイ北部の村、メーサロンを訪れたことがある。タイの山奥なのに何故か漢人のような顔をした村人と中国語、広がる茶畑では、かつてアヘンを栽培しており、元はゲリラが暮らしていたという。このヘンテコな村はなんだ?とずっと気になっていた。ミャンマーの奥地に逃れてきた国民党残党、通称孤軍。上官から見捨てられ、仲間から裏切られ、国から搾り取られ、熱帯雨林から熱病と毒蛇と贈られる。弾薬も医薬品も本も靴も金も名誉も無く、ただただ自由と義のために戦った、歴史から忘れられた密林の勇者たちの記録。壮絶な本を読みたい人に勧めたい2021/08/28

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