内容説明
ワイルドの名作「サロメ」の凶々しい悲劇性を鮮烈な名訳による再創造。ビアズレイ生涯の最高傑作挿画１８葉を収録した挿画本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はな
30
図書館本。マハさんのサロメを読んでビアズリーのサロメの絵が見たかったのとワイルドのお話が読みたかった。サロメ姫の純粋な願いが妖艶さを出していて、あがらえない魔力を持っている感じでした。危うさと純粋さがヨハネの首をほしいと願う何とも言えずにぞくりとさせられる。サロメの書きたかった話はこれなのかと思うと、劇場での上映は難しいのかなと思わせられた。また、挿絵がピタリとはまっていてビアズリーの才能もすごいと思った。日本語訳のサロメはいくつかあるようなので、別のサロメも読んでみたいと思う。2017/02/03
sa-ki
0
日夏耿之介訳の物々しさで妖しさ倍増。2008/01/31
DEN2RO
0
ビアズリーの挿画が見たくて読んだのですが、120頁ほどの1幕もので、日本語訳の言葉遣いは独特で古風なものの一気に読めて楽しめました。サロメが一応ヒロインですが、預言者ヨハネをめぐるユダヤの人々の議論がかなりの分量を占めているのが興味をそそりました。2023/07/03
