内容説明
人はなぜ悩み、苦しむのか。本書では、家族機能やアルコール依存などの嗜癖(依存症)研究で著名な著者が、摂食障害の当事者やDVに悩む家族からの相談に隠された真実を読み解く。「母に暴力をふるってしまう」「何もかも捨ててしまいたい私」など、現在の家族に潜む問題を浮き彫りにする1冊である。
目次
第1章 父(カルトの信者とクリニックの患者;父と取っ組み合う息子)
第2章 母(人と親密になれない;母に暴力をふるってしまう;母は麻薬?)
第3章 娘と息子(魅力的な母ほど、娘にはスフィンクス;カボチャを怖がる息子)
第4章 自分(自分のこと、すっげぇ嫌いです;恋人にしがみついてしまう;公務員やめました;摂食障害―どん底じゃないけど苦しい;何もかも捨ててしまいたい私)
著者等紹介
斎藤学[サイトウサトル]
家族機能研究所代表。1941年、東京生まれ。慶應義塾大学医学部を卒業。アルコール依存・薬物依存などの嗜癖(依存症)研究の第一人者。過食症・拒食症、児童虐待など、多岐にわたる「現代社会の病」をつきつめていくと、健全に機能していない「家族」のあり方にその要因をみることができると説く。独自のスタイルで治療・研究を行い、各方面から厚い信頼と支持を得ている。セルフヘルプ(自助)グループの活動支援、執筆、講演などでも活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あもなか。
4
自分の気持ちと重なる部分があって、久しぶりに本を読んでいて泣きました。2013/12/31
minori
2
摂食障害や家庭内暴力、アルコール依存など嗜癖研究の第一人者である著者と相談者たちの対話集。再読してみて、手元に置いておきたいと思ったので購入予定。目からウロコが落ちる言葉がチラホラ。「人間関係についての記憶がみなさんの人格です」(p20)など。2012/12/22
しまこ
2
勉強のために読んだつもりだったが、相談者に思わず感情移入するようなエピソードもあり、一気に読めた。タイトルは小難しいが会話文形式で語られる部分もあるのでこの手の問題に対する入門にはいいかもしれない。2010/08/30
yueriang26
1
「はじめに」の存在に気づかずに、症例から読み進めたのは、 社会福祉士のレポート「家庭内暴力」の資料という仮面を被って、私がいち早くカウンセリングを受けたかった(症例を読みたかった)からなのかもしれない。 なるほど、だいたいの自分の家族に対するもやもやは、本書が示してくれた。 対人恐怖症に、恋愛に、母に、まあもう、盛りだくさんの内容である。2021/09/07
nizmnizm
1
斎藤学さんを色々よんでみるの一環。下の子供が18になり、義理父同居も7年目突入。離婚したいという、アシペルガー夫。今後この家族をどうしようか、どうたたもうか、考えながら。2017/08/15