高齢社会のケアサイエンス―老いと介護のセイフティネット

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 266p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784805824672
  • NDC分類 369.26
  • Cコード C3036

内容説明

本書では、「老い」という貴重な期間を自立して過ごすために、必要と考えられ整備されつつある新たなセイフティネットについて紹介し、その実態と問題を論述している。すなわち、介護者の介護負担感について、実証的なデータを用いて構造化し、その内容を分析することによって、介護者は、具体的には、何によって介護負担を感じるのか、また、この介護負担感を軽減するためには、どのような方策があるかについて検討した結果を述べている。

目次

家族・世間・社会の変容と高齢者介護の現状
第1部 要介護高齢者の特徴と介護負担の構造が示す在宅生活の実際(要介護高齢者の在宅での生活;人々は、「痴呆症状」をどのように認識しているのだろうか?―痴呆の認知および身体機能と問題行動の関連性;家族の介護負担を評価する意味と評価尺度の考え方 ほか)
第2部 「世間」を超えて、「社会」で生きるための仕組み(家族が介護を放棄するとき―社会問題となった高齢者虐待;高齢期のセイフティネット;地域福祉権利擁護事業の実態 ほか)
第3部 安心な社会システムの構築をめざして―「公」サービスの向上は、評価と情報公開から(基幹的社会福祉協議会の専門員の連携活動能力および連携機関、連携職種の有用性の評価―平成14年度全国調査結果から;「連携活動評価尺度」の開発;介護保険制度における「質の高い介護サービス」とは)
「神話」を超えた、老いがいのある社会とは

著者等紹介

筒井孝子[ツツイタカコ]
現在、厚生労働省国立保健医療科学院福祉サービス部福祉マネジメント室長。工学博士、社会学修士、教育学修士。筑波大学大学院修了後、1994年より旧厚生省国立医療・病院管理研究所医療経済研究部へ。1997年には、旧厚生省国立公衆衛生院公衆衛生行政学部を併任。両研究所の合併に伴い、2000年より、厚生労働省国立保健医療科学院福祉サービス部室長となり、現在に至る。医療保障政策、その他厚生行政に関しすぐれた調査研究を行っている若手研究者を対象とした「吉村賞」を1995年に『福祉機器導入・住宅改造実施が要介護高齢者世帯に及ぼす影響に関する研究』で受賞し、2000年には、社会福祉に関する学術文献を表彰するために設けられた第1回安田火災記念財団賞(論文部門)を『介護保険制度下のケアシステムの未来』で受賞。2001年には、衛生、福祉、保険、年金に関連する統計を利用した、優れた発表論文に与えられる「川井記念賞」(厚生統計協会)を『「要介護認定」における認定アセスメント項目の妥当性に関する研究―要援護高齢者問題行動指標の交差妥当化』で受賞している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。