内容説明
生まれた子に「おめでとう」と言ってほしい…衝撃と混乱の中で迎えたわが子の誕生を、親たちが語る体験集。
目次
第1章 19人の体験(「望まれて生まれてきた」と伝えたい;死を願うほど娘は強くなっていく;息子の死から学んだ生きるということ;不妊治療の末に生まれた待望の娘に障害が;心の中にある「差別観」を確認していく日々 ほか)
第2章 体験を読む―3つの立場から(さりげないやさしさが親・家族を励まし、力づける;医療者が「人を思いやる」ことの難しさ;親の目を通して見える看護の本質)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鈴
25
1999年初版でだいぶ前の本ではあるが、医療側の態度がこんなにも酷いのかと呆れてしまった。さすがに今はここまで酷くはないだろうと思うが。我が次男も生まれて2日目にNICUに入院となったので、この体験談のご両親の心情がよく理解できた。2014/03/25
JunTHR
5
ストレートなタイトルの通りのストレートな手記集。素朴な言葉で、喜怒哀楽の感情が素直ひ綴られている。多くの共通性には学びが多いのはもちろんのこと、より目を引くのはその個別性。涙を流すタイミング、傷付けられた/配慮が足りないと感じる看護士や医師の言動、夫婦関係や祖父母の反応、まさに十人十色で、そのことを理解することこそ本書の意義ではと感じた。解説も含め、看護学校の教材になっているのも納得。しかし、それにしても酷い病院の態度がいくつか見られ、本書発行から15年を経て、少しはマシになっていると願いたい。2015/10/17
さみ
4
出産前は生きてさえいてくれればいいと思ったが、いざ生まれてしばらく経つと、この子はいつ治るんだろうと不満に感じてしまう。神経科に通う障害児を見て、自分の赤ちゃんもいずれこうなるのかと絶望する。我が子のことを「失敗作」と感じてしまう。障害を受け止めきれなかった父親が医師に「もうこの子を殺してください」と言ってしまう...など、生半可ではない経験談が山盛りです。病院に対する愚痴や不満が多くて辟易する部分もありましたが、障害児の親の心理(混乱、失望、不満、不安、そして受容)が痛々しいほどリアルに分かる本です。2019/02/20
むっちょむ
3
せつなく苦しくなる本でした。障害は誰の身にもおこる可能性のあること。この事を改めてかみしめました。2013/06/30
みどり
3
障害のある子は、優しいお母さんのもとに生まれてくる。そして大切に大切に育てられ、母の愛を一身に受けて成長する。2009/03/18