内容説明
二十才のころ突然失明した岩橋武夫は、血のにじむような努力をし、イギリスのエジンバラ大学を卒業した。ヘレン・ケラーとのあつい友情から戦前・戦後とヘレンの二度の来日を実現させ、さらに日本の障害者の権利を確立する基礎づくりもおこなった。盲目の人々に光を与えた岩橋武夫の感動的な伝記。
目次
1 暗やみのなかで
2 こわれていく
3 いのち、この重たいもの
4 門出
5 贈りもの
6 内なる人
7 光をもとめて
8 幸福の青い鳥
9 ひとつぶの麦
感想・レビュー
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ひろみ星☆
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ヘレンケラーは知っていたが、岩橋武夫のことは初めて知った。人生折り返し地点の年頃なので、今まで知らなかったことが恥ずかしい限りである。明治から戦前にかけて中途失明であっても、エネルギッシュに社会の改革に尽力した人がいるなんて、とても感銘を受けた。障害者を含め社会的弱者には厳しい社会であることには、今も昔も変わらないと思うと暗闇の中にいるような気持になってしまうが、暗闇の中にいるからこそ光を感じた岩橋武夫のように諦めずに自分のできることをやっていこうという思いが生まれた。2023/01/06