内容説明
ハーディという小説家・詩人の全体像を再認識する際に不可欠な、詩人としての彼の本質をいささかなりとも明らかにしたいというのが本書の最大の目標である。詩人ハーディが読むに値する理由を具体的に明らかにしたい。
目次
第1部 ハーディと一九世紀イギリス詩人たち(ハーディの転進―小説から詩へ;ハーディの詩法の現代性;ハーディとロマン派の書き直し―「仮のものこそ」「兆しの探求者」など;「闇のなかのツグミ」を巡って―一九世紀への惜別の歌 ほか)
第2部 ハーディの全詩を各詩集の主題に沿って読む―彼は人の生をどのように意味づけたか(第一詩集『ウェセックス詩集』―全詩集の基調を奏でる詩群;第二詩集『過去と現在の詩』―さまざまな過去と現在;第三詩集『時の笑い草』―“時”についての意識の高まり;第四詩集『人間状況の風刺』―人の陥る状況の全スペクトル ほか)
著者等紹介
森松健介[モリマツケンスケ]
1935年、東京に出生、石川県で育つ。1962年、東京大学大学院修士課程修了。現在、中央大学法学部教授(英文科兼担)。訳書『トマス・ハーディ全詩集1・2』(中央大学出版部)第33回日本翻訳文化賞受賞
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