内容説明
『般若心経』研究の最先端の情報を、この一冊に凝縮!日本でもっとも広く親しまれている経典を、その背後にある般若経を視野に入れつつ、原典から解明し、アジア各地における信仰のすがたを展望。巻末に著者のサンスクリット校訂本と、そのカタカナによる発音・和訳・解説等を付す。
目次
第1章 『般若心経』は生きている
第2章 『般若心経』の成立とテクスト
第3章 原典から読む『般若心経』
第4章 『般若心経』の展開
第5章 『般若心経』と日本文化
付録 大本『般若心経』―サンスクリット校訂本と発音・和訳・解説
著者等紹介
渡辺章悟[ワタナベショウゴ]
1953年、群馬県に生まれる。77年、法政大学文学部哲学科卒業、83年、東洋大学大学院(仏教学)博士課程修了。92年、インド・デリー大学、St.Stephan’s College哲学科客員研究員。95年、東洋大学文学部インド哲学科助教授。現在、東洋大学教授、文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ryohjin
14
仏教の大乗仏教への転換を理解するために般若心経で説かれた「空」を知らねばと思い読んでみました。チベット訳や漢訳、注釈書を列挙した説明や中国、日本の文化への影響等丁寧に記されており、専門的に学ぶ入口としてよい本だと思います。日本では、呪文としての信仰として受け入れて書写や読誦され、春日神社や各地の八幡宮で心経会として広まった面もあるようです。経典自体はシンプルに「空」の教えを説いているのですが、その先の深い意味合いについてすぐに理解するのは難しそうです。つぎは龍樹にチャレンジしてみたいと思います。2023/02/20
Kohki
1
気になるところだけ読みました。 般若心経の意味だけでなく、成立、文化、インド、チベットでの捉え方などなど、多岐にわたる内容。 般若心経についてちょっと詳しく知りたいぐらいの私には濃すぎる内容でした。般若心経についてめちゃくちゃ詳しく知りたい人、研究したい人には良いと思います。2021/10/23