ヒロインからヒーローへ―女性の自我と表現 (新版)

ヒロインからヒーローへ―女性の自我と表現 (新版)

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  • サイズ B6判/ページ数 288p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784803802405
  • NDC分類 904
  • Cコード C0398

内容説明

女性が女らしさの神話から自己を解放しようとしたとき、女性は〈文化〉の問題を背負ってしまつたのだった。女らしさの神話は、人間の歴史の長い時間をかけて、あらゆる時代の、あらゆる文化の枠組みと機能の基本的な部分を支えていたから、女性が女らしくなくなることは、男性が男らしくなくなることばかりか、文化の構造全体が変わることを意味したからである。いま、〈ヒロイン〉から〈ヒーロー〉へ、生き方を選んだ女たち。男と女の幻想と呪縛からの解放は、何をもたらしたか?女性の自我と表現の意味と真実をみつめる、フェミニズム文学批評の嚆矢。

目次

序章 「女というものは…」というレトリック
第1章 女性幻想の諸相―女性の神話化と自我の表現
第2章 結婚競争の勝者と敗者―女性の教養小説
第3章 女としての失敗と成長―愛することと書くこと
第4章 女性がヒーローになるとき―姦通小説における女主人公
第5章 狂気の果て―〈無の体験〉と新しい女性像
第6章 産む性と文学―母性希求と母性嫌悪
第7章 情事の終り―文学にみる女性の老い
第8章 女性が自己を語るとき―近代女性文学と〈自己語り〉の軌跡
第9章 魔女と巫女―失われた女性の表現
第10章 〈自由な女〉―恋愛と芸術