歴史新書y
環境と文明の世界史―人類史20万年の興亡を環境史から学ぶ (新版)

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  • サイズ 新書判/ページ数 271p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784800302854
  • NDC分類 204
  • Cコード C0222

内容説明

現代型新人の誕生から異常気象の現代まで―地球環境の視点から人類史を辿る壮大な試み!

目次

序 今なぜ環境史を学ぶ必要があるのか?(環境史―マルクス主義史観に押し潰されてきた環境史研究;年代測定―歴史認識を逆転させた画期的な年代測定法の発見)
第1部 現代型新人の誕生から古代文明の崩壊まで(二〇万年前~二〇〇〇年前頃)(現代型新人の誕生―ネアンデルタール人とマンモスはなぜ絶滅したのか?;農耕革命と定住革命―北アメリカの巨大“氷河湖”の崩壊と農耕の始まり ほか)
第2部 グレコ・ローマ文明の誕生から中世ペストの大流行まで(紀元前二〇〇〇年頃~紀元後一五世紀)(水と文明―たった五〇〇ミリの雨から生まれたグレコ・ローマ文明;金属と文明1―金属汚染と引き換えに手にしたローマ帝国の栄光 ほか)
第3部 ヨーロッパ世界の拡大から「欲望全開」の世紀まで(一五世紀~現代)(植民地と文明―イスラムの圧力に押し出された「大航海時代」の幕開け;遊牧民と文明―ヨーロッパ人の植民地経営法は遊牧民の発想 ほか)
結び 環境史から人類の未来を問う(環境革命と文明―人類の破局を食い止める「環境革命」は可能か?)

著者等紹介

石弘之[イシヒロユキ]
1940年東京都生まれ。東京大学卒業。朝日新聞編集委員、東京大学大学院教授、ザンビア大使、北海道大学特任教授などを歴任。環境学専攻

安田喜憲[ヤスダヨシノリ]
1946年三重県生まれ。東北大学大学院博士課程退学。理学博士。国際日本文化研究センター教授をへて、現在、東北大学大学院教授。環境考古学専攻

湯浅赳男[ユアサタケオ]
1930年山口県生まれ。東京大学大学院MC修了。新潟大学教授、常磐大学教授を歴任。比較文明史・経済人類学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

totuboy

4
従来のいわゆるマルクス史観というものから、環境の変化によって歴史を大きく区切ろうとする試み。学校で習う歴史というものは、マルクス史観で大きな時代区分がなわれているが、そこから脱却し、環境が人間の営みを変えてきたという考え方は面白い。今後は歴史学という狭い分野にとどまらず、自然科学系の知識も歴史を考えるうえで大切になってくるのだろうな、と感じさせられた。なかなかの良書。(個人的にはヒンドゥー教の牛を神聖視するという考えが、インド12億人を支えることができているという意見が非常に面白く感じた)2014/01/04

S_Tomo🇺🇦🇯🇵

2
環境が人類の文明に与える影響を有史以前から現代までの人類の歩みを振り返りながら考察する鼎談をまとめた一冊。一言で言えば「肉食ってる奴らにこれからの世界はまかせられん」という事か(笑)。冗談はさておき、これからの人類の生き方を考えるのには重要な本。2014/02/15

そらのひつじ

2
気候や地形、資源など環境を視点に、人類誕生から近代現代まで世界史を読み解いた鼎談。 コンパクトな新書ながら非常に濃い内容。 長江文明、ペストや天然痘などの病原菌の歴史への影響、森林資源の枯渇と文明の衰退移行など、興味深いトピックが多く新鮮に感じた。やはり政治や国家、英雄偉人の歴史とは違うものが見えて来る。 現代の環境問題やエネルギー問題を考えるうえでも、環境中心の史観をもっと重視すべきだと考えさせられた。2014/01/02

くらーく

0
30年前だったら一笑に付されていただろうけど、今ならそうかもなあ、と説得力がある。歴史の見方が変わる面白い本。インドと中国、仏教とキリスト教の対比が秀逸だなあ。とても同意できる意見が多数。ただし、ちょっと著者達の主張が強すぎるかも。2014/12/11

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