内容説明
誕生から140年余、農牧場を囲うために生まれた鉄条網は、敵と味方、支配と従属、富者と貧者を分離する冷徹・無比なテクノロジーとなった。変哲もないトゲ付き鉄線が辿った「外敵排除」の近現代史。
目次
第1章 西部開拓の主役―鉄条網が変えたフロンティアの景色
第2章 土地の囲い込みと土壌破壊―大恐慌に追い討ちをかけた黄塵
第3章 塹壕戦の主役―第一次大戦の兵器となった鉄条網
第4章 人間を拘束するフェンス―鉄条網が可能にした強制収容所
第5章 民族対立が生んだ強制収容所―「差別する側」と「される側」
第6章 世界を分断する境界線―国境を主張する鉄条網
第7章 追いつめられる先住民―鉄条網で排除された人びと
第8章 よみがえった自然―鉄条網に守られた地域
著者等紹介
石弘之[イシヒロユキ]
1940年東京都に生まれる。東京大学卒業後、朝日新聞社に入社。ニューヨーク特派員、編集委員などを経て退社。国連環境計画(UNEP=本部ナイロビ)上級顧問。96年から東京大学大学院教授、ザンビア特命全権大使、北海道大学大学院教授、東京農業大学教授を歴任。この間、国際協力事業団参与、東中欧環境センター理事(ブタペスト)などを兼務。英国ロイヤルソサエティ(RSA)会員。国連ボーマ賞、国連グローバル500賞、毎日出版文化賞をそれぞれ受賞
石紀美子[イシキミコ]
東京都出身。慶應義塾大学経済学部卒業後、NHKに入社。科学番組部、社会情報番組部に所属し退社。2000年から2003年までボスニア・ヘルツェゴヴィナの首都サラエボの国連機関に勤務し、戦後復興プロジェクトに従事。ボスニアの公共放送局設立のプロジェクトを担当する。帰国後は、フリーでテレビ番組、映画製作、記事執筆。現在は、在住先のサンフランシスコより、日本ビジネスプレスに米国の最新事情を連載中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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