出版社内容情報
西島大介【初】作品集
闇の暖かさに触れる体験
松井みどり(美術評論家)
著者の代表作『すべてがちょっとずつ優しい世界』(講談社)の舞台となった「くらやみ村」の世界観を、一冊の画集にしました。本書は西島さんの漫画家生活10年を通して初めて刊行する公式画集です。描き下ろしイラストレーションや、単行本未収録の幻のマンガ作品、特殊用紙に特殊インクで刷った「すべちょ」の再構成など、盛りだくさんの内容。仕様も細部までこだわった、プレゼントにも最適な豪華な一冊です。
著者等紹介
西島大介[ニシジマダイスケ]
1974年東京都生まれ。2004年に描き下ろし長編コミック『凹村戦争』でデビュー。同作は平成16年度第8回文化庁メディア芸術祭審査員推薦作品となり、またこの年の星雲賞アート部門を受賞。2012年に刊行した『すべてがちょっとずつ優しい世界』で第三回広島本大賞を受賞、第17回文化庁メディア芸術祭推薦作に選出。装幀画を多く手掛け、「DJまほうつかい」名義で音楽活動も行うなど、活動は多岐に渡る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nekono
5
表紙の絵が何日も何日も気になってついに購入。不可思議な雰囲気の画集、絵本、物語です。何だろう?ゆるいのにゆるくない、この感じ。うー〜〜ん。今は言葉にならない。そして、製本。この表紙はなんという紙(紙だよね)なんだろう。布にも思える。中の紙も良い。と言うか何回も紙の種類が変わってる。この辺りもゆるそうでゆるくない。ついでに…匂いも良いです。(笑)所有することにも嬉しさのある本です。2014/09/08
キッチンタイマー
4
画集。この絵のテイストを好む家人がいるので購入。津波、原発事故をテーマにしてるとは、解説を読まないとわかりませんでしたが、くらやみの生者と死者、おばけ、そして誰も、という雰囲気。この人のカキコミの激しいという前作と比べてみたい。2016/08/21
123456789wanko
4
すべてがちょっとずつ優しい世界の世界観を中心にした作品集。筆遣いまではっきりとわかるものもあり素晴らしい。読む前にアール・ヌーボーっぽいなあと思ってたら、松井みどりさんの解説でもそんな風に言及されてて納得。西島さんの画集ってどうなるの!?と思ってたらやはり判型は小さかったです。多くの作品が300×300ミリメートルに収まっているので、実寸大で見たかったな。2014/08/27
保山ひャン
2
ぼうや、かぼちゃさん、演奏家、森のおばけのすむ、くらやみ村。作者によると、「くらやみ村は現代の、僕たちがいま生きている世界そのものです」という。ストーリー上は、まるで「ニーチェの馬」みたいに、世界が少しずつ止まっていくのだが、最初読んだ印象では、逆に、くらやみ村はわれわれの住む世界が失ってしまったものを引き受けているのかな、とか思ってた。くらやみ、そのものがなくなっているから。絵柄も可愛くて、ほのぼのしないはずの設定なのに、うっかりほのぼのしそうなのが罠!2015/04/23
Y
0
★★★☆☆2021/04/14