ディスカヴァー携書<br> 日本国憲法はどう生まれたか?―原典から読み解く日米交渉の舞台裏

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ディスカヴァー携書
日本国憲法はどう生まれたか?―原典から読み解く日米交渉の舞台裏

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  • サイズ 新書判/ページ数 277p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784799313541
  • NDC分類 323.14
  • Cコード C0231

内容説明

1946年2月13日に行われた日米会談―マッカーサー元帥の幕僚ホイットニー准将は、吉田茂外相以下日本政府メンバーに、突然、日本国憲法草案を手渡した。その後の懸命の交渉にも関わらず、この草案は、現在の日本国憲法の基となる。当時、多くの日本人はこの憲法を歓迎した。会談に同席していた白洲次郎は後に「この憲法は占領軍によって強制されたものであると明示すべきであった」と自身のエッセイに書いている。憲法制定の舞台裏で、どんな交渉があったのか?原典となる英文一次資料を丁寧に読み解く中で、憲法の原点が見えてくる。憲法を考えようという今、ルールメーキング論の立場から、憲法制定に新たな視点を与える1冊。

目次

第1章 登場人物(日本側の登場人物;米国側の登場人物)
第2章 降伏と改憲(7月26日ポツダム宣言の公表;8月14日宣言受諾の申し入れ;10月11日マッカーサーが改憲を示唆 ほか)
第3章 改憲への道(極東委員会メンバーの来日;GHQと作戦;2月1日のメモランダム ほか)
第4章 2月13日の会談(会談の流れ;二つの記録;誰に向けての会談記録か ほか)
第5章 ジープウェイ・レター(導入部;第2パラグラフ;第3パラグラフ ほか)
第6章 攻防(ホイットニーの返書;国務相のメモランダム;幣原首相の決断)
第7章 逆襲と敗退(草案「趣旨」の承認;なぜ明治憲法を基礎にできないのか?;改憲の発議の問題 ほか)
第8章 日本国憲法の成立(憲法要綱の公表まで―日本;独走の後始末―米国)
資料 GHQ草案1946年2月13日

著者等紹介

青木高夫[アオキタカオ]
本田技研工業(株)勤務。渉外業務において税制・通商など国内外の自動車産業に関わるルール作りに参画。海外営業時代は、豪州・英国に駐在し大洋州・中近東・北中欧での販社開発・企業合併を多国籍部門のマネジメントを通じて行う。この間、海外でのレース活動にも関与した。専修大学(大学院)にて、そうした経験を基礎として主に産業政策論を講じている。また、業務や講義に関連する欧米のビジネス書を発掘・翻訳。1956年、東京都出身(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Hiroyuki Miyazawa

2
本当の意味での交渉は、闇だと思うが公式的にどのように草案されていったのか日本側、米国側の視点で比べることができる。2015/11/01

L&K

2
日本国憲法の誕生を、日本国側と連合国側(主にGHQ)の文章から読み解いています。この本を読むと、白洲次郎が「この憲法は占領軍によって強制されたものである」と著書『プリンシプルのない日本』の中で書かれていることに、僕は同意できました。しかし、白洲次郎は、前著の中で『新憲法のプリンシプルは立派なものである。・・・押しつけられようが、そうでなかろうが、いいものはいいと素直に受け入れるべきではないだろうか』とも書いています。憲法の成り立ちに興味がある人は、とても楽しめると思います。2013/08/06

takao

1
ふむ2021/12/22

Enju35

1
原文は全く分からないけど、とても参考になったし分かりやすかった。どういう意図で憲法ができたなど。2020/04/20

bass

1
白洲次郎からの引用が全て。ジープウェイを拒否された段階でGHQからの〈押し付け〉は明白。もちろん、表面だけ見れば〈善意の押し付け〉とも取れるが、矢部宏治氏の著作なども考慮すると、アメリカ内部(GHQ対国務省)、更に極東委員会との対立を踏まえた上で、アメリカにある種の陰謀があったとすら感じられる。GHQ案を翻訳する段階でささやかに抵抗はしたのだろうが、そこに日本側の自主独立まで読み込むには無理がありそう。〈押し付け〉を否定する立場も確認はしたいが……。英文解釈の参考書としても秀逸。2017/12/03

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